26年前の!中!
仏の顔も何とやらですね。あなた、切実注意ですよ!
「よく聞こえないな。何だって? もういっぺん言ってみろよ桜子ちゃーん」
「だ、だから、私をあんたのうちに置いてくれないかって言ってるの! あんた私のこと好きなんでしょ? だから一緒に住んであげても……!」
「はぁ? 何言ってんだよ今さら。金がなくなったとたんに集りにきてんじゃねーぞ! 金が欲しけりゃ内臓でも売ればいいだろ。欲しがってるやつは大勢いるから、かなりいい値で売れるらしいじゃん。でもお前の内臓は真っ黒だから誰も買わねーかもな! ざまーねーぜ!」
「ちょっと……ほんと? それほんとなの? 内臓って売れるの? どこで? 誰が買ってくれるわけ?」
「うっわ! マジかよ! やっべー! 桜子お前マジ笑えるって! ヤバ過ぎだよ」
「いいから知ってるんなら教えてよ! どこよ! どこに行けばいいのよ!」
「信じらんねーやつだな! 本気で言ってんのかよ。頭イカレちゃってんじゃん。ひとまず日本じゃ売れねーよ。本気で売りたいんだったら……」
「どうしたのよ急にそんなとこ行きたいなんて。親に内緒で旅行にでも行くつもり? あんたんちジェット持ってるじゃん」
「でもあれは使えないのよ。ねぇ一般人が使う飛行機ってどうやって使うの?」
「どうって、チケット買って乗せてもらうのよ」
「チケット? どうやって……」
「もう! しょうがないなー。予約とかあるけど空港でお金出して買うのが一番早いんじゃないの?」
「でも今は自分で使えるお金がなくて」
「あぁ、やっぱり親に内緒系ね。じゃあ、決まってんじゃん。あんたがつけてるジュエリー総額いくらだと思ってんの。売っちゃえばいいじゃない。街にそういう店があって……」
「へぇ。あんたいいとこのお嬢さんかい? それともこれ全部、彼氏からのプレゼントかな?」
「とにかくお願い。このピアスも本物のピンクダイヤだし。ここにあるのが全部本物ってわかるでしょ? どうしてもすぐにお金がいるの。家に置いといたら取られちゃうから今じゃなきゃダメなの!」
「ふーん。事情アリねぇ。ま、お嬢さんかわいいから買ってやるよ。まぁおまけしてこんなもんでどうだい?」
「……それだけあれば飛行機乗れる?」
「いやどこに行くかにもよるけど、まぁこんだけありゃそこそこ遠くまで行けるわな」
「そこそこって?」
「そりゃー……」




