5.子供を親から奪取する者たち
ゴリラ族たちは、吹き付けられると、相手が意識を一時的に失う薬物の入るスプレーを持ってエースたちのいる家に向かう。
ジャネットがエースの居る家の前にたち、その後ろにはゴリラ族たちが立つ。
ジャネットが大声が叫ぶ。
「エース。私達は貴方の性転換を認める本当の家族です。早くその家から出て、国内テロリストの親から逃げなさい。」
家の中からエースが叫ぶ。
「僕は、お父さんと一緒にいる。あそこは切らないワン。」
ジャネットは今月の支払いが迫っているので、エースの叫びを認める訳にはいかない。
ジャネットがゴリラ族たちに説明する。
「エースは、脅されているの。国内テロリストたちから助けてあげて。」
ゴリラ族のリーダーが叫ぶ。
「国内テロリストたちから、かわいそうな子供たちを助けるぞ。」
他の二人が答える。
「ヘイ!」
ジャネットはゴリラ族たちが、ドアを蹴破るのを勝ち誇るように見ている。このカリフォルニア国では、メリック司法長官がアンティファ(極左ファシスト)の教育に反対する親を国内テロリストとして指名するように指示しており、ジャネットたちは親たちをテロリストとして子供たち攫っていた。
ジャネットは心の中で今月のクレジットの支払いは、エースのあそこを切ればなんとか目処がたつと考えていた。
そう考えるとジャネットは急に安心して、食欲が出る。
(そうだ、ソーセージを食べよう。あそこに縦に切れ目をつけてガブリと噛み切るように食べるの。)
そんな事をジャネットが考えている間に、エースの家のドアが壊れて、ゴリラ族たちが家に侵入する。
ジャネットの口からヨダレが垂れる。
後は、エースの親たちの悲鳴と共にエースが引きづりだされるはずだった。
しかし、あがった声はゴリラ族たちのものだった。
「ギャー。」「何だ?」「糞!」
顔を押さえたゴリラ族たちがドアから逃げ出す。
ゴリラ族たちは、顔を押さえながら家から離れていく。
ジャネットが叫ぶ。
「何が起きたって言うの?」
ゴリラ族たちが叫ぶ。
「水!」「目がしみる!」「辛い!」
ゴリラ族たちは、ドアを壊して家に侵入して、スプレーを浴びせようとしたところへ、唐辛子の粉をバケツで顔に浴びせられたのである。
中から出てきたモーガンとシェーンは、頭からビール袋を被っている。
シェーンがジャネットを見つけ、モーガンに指差しして説明する。
ジャネットは、本能で危険を察知して逃げようとする。
しかし、ジャネットが振り向く前にジャネットの顔面にモーガンの投げた唐辛子の粉塗れのテニスボールが当たる。
ゲボ、グワ、ハックション。
ジャネットも水を求めて彷徨う。
ジャネットたちが退散した後、エースたちは、シェーンがテキサスから乗ってきたトラックで、テキサス国へと走っている。
エースがキラキラした目でモーガンを見つけながら言う。
「お父さん、とってもカッコよかったワン。」
「当たり前さ。男はこうでなくちゃな。」
モーガンからシェーンに視線を移し、エースが言う。
「シェーンさんも、とってもとってもカッコよかったワン。」
シェーンは、渋い表情で言う。
「これからが、本当の戦いだ。」
えっという表情をするモーガンとエース。
「まず、カリフォルニア国の国境を超えないとな。安心するのはそれからだ。」
ここカリフォルニア国は、凶産主義者たちが、LGBT運動家、環境活動家、移民援助活動家などの看板を掲げて破壊活動をしている聖域(無法地帯)である。
シェーンがエースたちに説明する。
「奴ら(凶産主義者)こそが、破壊衝動に動かされたテロリストなんだ。」
彼らの心の奥にあるのは社会を破壊する願望である。彼らは自他共に破壊する事が共通願望だから、利用でできるもの、イデオロギーだろうと。LGBTだろうと何でも構わず利用する。
「だからまだ安心するのは早い。」
シェーンの厳しい表情を見て、モーガンもエースもハシャぐ事を止める。
エースがあそこを抑えてつぶやく。
「まだ、安心できないワン。」
エースの耳がぺったりしてしまう。
モーガンが言う。
「安心しろ、エース。パパは何時だってお前の味方だ。」
シェーンがおどけて言う。
「エッホ、エッホ。ここ(カリフォルニア国)はコミュニスト(破壊主義者)たちの聖域だとみんなに伝えなきゃ。」
エースとモーガンが笑う。
ジャネットたちが、唐辛子の粉を落としてエースの家に戻った時にはエースたちは既に居なかった。
仕方なくジャネットたちはカインの事務所に戻っていた。
ジャネットたちがエースをとり逃した報告をすると、天を仰いでカインは落胆する。
カインが叫ぶ。
「なんという事ですか?いたいけな少女を解放するチャンスだったのに!」
ジャネットが言い訳をする。
「まさか唐辛子の粉をかけられるとは思わなかったのです。」
「その通りです。」
ゴリラ族たちも言った。
カインのあごの端が上がり、怒鳴り声が響く。
「そんな事は聞きたくない。聴きたいのは内面少女を探す手掛かりです。何か無いのですか!」
窓ガラスが揺れるのではないかと思える怒鳴り声がジャネットにある記憶を呼びさます。
「あの子供の家を訪れた時、テキサス国のナンバープレートのトラックが有りました。」
ジャネットのテキサス国のナンバープレートの言葉でカインの表情がころっと変わる。
「そうです。そのデータこそ私が求めていたものです。」
更にジャネットはコーギー犬族の親子にメンフクロウ族が協力している事も話す。
すぐにカインはカリフォルニア国の国境をパトロールしている警察官に連絡を入れる。
「国内テロリストが乗っているテキサスナンバーのトラックがカリフォルニア国から子供を連れて脱出しようとしている。」
更にメンフクロウ族の男のテロリストの仲間がいる事を説明した後、カインが指示する。
「テキサス国のナンバープレートを付けたトラックにコーギー犬族の親子が乗っていたら、そこで待機させろ。」
そして、ジャネットたちを見ながら言う。
「こちらから担当者を向かわせて確認する。」
ジャネットたちはここで国境の警察官たちからの連絡を待って向う事になる。
ほっと一息つくジャネットにカインが言う。
「もしも、あの子供が捕まらない時は貴方が性転換手術をするのでしょうね。」
カインの表情は笑ってはいるが、目が怒りを持っている。
暫しジャネットの頭が止まる。
要は誰でもいいから、性転換手術(性器を削除して性器モドキを作る整形手術)の実績が必要なのだ。
ジャネットは息子を含め他人が切られるのは全然構わないが、自分が切られるのはどうしても怖い。
ジャネットから血の気がひく。
カインはジャネットを見ながら言う。
「もちろん、否なら否で構いませんよ。私がクレジット不払いになるわけでは有りませんから。」
ジャネットは、エースが見つからなければ自分が性転換手術を受けるしかない事を理解する。
思わずジャネットは神に生まれてから初めて真剣に祈る。
「ああ、神様。どうかあの子供が見つかりますように。」




