20.第二次市民戦争2
コウジは何発もの銃弾を浴びて、既にもう助からない。コウジが全身に痛みが走る中、隣にいるトオルに頼む。
「もう、男喰いシャークの犠牲者は、僕で最後にして、、」
二人は重症だったので臨時の救急室でベッドに寝ていた。
トオルがコウジの最期の願いを聞く。
「ああ、分かったタヌ。」
コウジが安らかな表情で逝く。
かなり重症だが、まだ命を取り留めたトオルの横にシェーンがいる。
トオルが呟く。
「また、カオルのところへ逝けなかったタヌ。」
シェーンが言う。
「あの人でなし(ジャニー)を生かしていい理由などない。」
トオルがコウジの横顔を見て言う。
「彼との約束もあからタヌ。」
シェーンが頷く。
「なら、尚更俺がやつに引導を渡すしかないタヌ。」
シェーンにトオルが言う。
「次こそタヌ。」
静かにジャニー必殺の誓いがされる。
そして、トオルが砦に持ち込んだ長距離ライフル、二丁を差して言う。
「あれらを使ったくれタヌ。」
シェーンが静かに言う。
「了解した。」
依然として後三台のユンボは砦の周囲を囲う落とし穴を埋めている。
落とし穴もやはり前後から土などを集めてユンボが渡れる位には埋まり始める。
周囲のハイエナ族たちはある者はライフル銃を撃ち、ある者は土砂を運びこむ。
徐々に埋まり始める落とし穴。それらをはさみ激しく撃ち合うへリンガー協会の砦側とハイエナ族たち。
そのような攻防を繰り返している間にジャニー側に新たな援軍が現れる。
海外からのギャング組織、トレインラーク・アライグマ一家の鉄仮面兵たちだ。
全員が鉄帽、鉄仮面と全身を覆う鉄の防弾チョッキで固めている。
通常の弾では弾かれなかなか倒せない。
アライグマ一家の鉄仮面兵たちのボス、ラクーアが包帯だらけのジャニーに挨拶に来た。
ラクーアが言う。
「男は全て銃殺、女と子供は半分という事でいいか?」
彼らは女は売春で稼がせ、子供は臓器売買などに使っている人でなしの集団だ。
このような集団を招き、米国を破壊して自分たちの理想郷にしようとしていたのが、前大統領の売国伝・ジョセフだった。
勿論、この大量移民の受け入れは彼個人の意思であるというより、米国の青ロバ党の党利党略である。
つまり、ゆくゆくは、移民たちに選挙権を与え青ロバ党の票田にする為の党利党略である。
ジャニーは痛みを堪えながら答える。
「ユー、数は分かった。ただどの子供をそちらに渡すかは俺に任すという事サメ。」
まだ、彼はコウジが死んでしまった事は知らない。だからコウジに対する未練があった。
ラクーアは交渉が終わったとばかりに言う。
「じゃあ、あんたが出る時にウチラも出る。」
あくまで対等の立場である以上、ジャニーが前線でアライグマ一家と共に戦うなら戦うという事だ。
まだ、負傷した傷は塞がってはいないが仕方ない。
「ユー、了解だ。三十分後に攻撃だサメ。」
ラクーアが答える。
「了解だ。」
ラクーアが去った後、ジャニーは全身に痛み止め(麻酔)をうつ。
三十分後、ジャニーは前線に戻ってきた。
ラクーアはジャニーとは反対側にいる。
ジャニーの周囲はアライグマ一家の鉄仮面兵が固めている。
「ユーたち、覚悟するがいいサメ。」
砦を睨みつつ、ジャニーがユンボを操作して再び前進を開始する。
ジャニーのユンボの正面に再び防弾の鉄板に囲まれたトオルが現れる。
ジャニーが叫ぶ。
「今度こそ、殺すサメ!」
トオルも叫ぶ。
「貴様こそ、地獄へ逝けタヌ!」
両者が豪雨の如き銃撃の中、接近する。
トオルもジャニーも全身に銃撃の跳弾を浴び、更に傷を深める。
両者が至近距離まで接近した時、トオルが金網を投げつけ、電源スイッチをいれる。
激しい火花が飛び、トオルと周囲にいる鉄仮面兵たちが倒れる。
しかし、ジャニーはまだ死なない。
「ユー、さっさと死ねタヌ!」
その時、トオルの後ろに隠れていたシェーンがランチャーを発射する。
炎に包まれるユンボ。
しかし、ユンボの中にいたジャニーは、まだ死なない。
ジャニーが火ダルマになりながらユンボから抜け出そうとする。
「くそっ、まだだ、」
シェーンがショットガンをジャニーに向け撃つ。
頭部が破裂してジャニー、こと男喰いのシャークが死ぬ。
部下からジャニーの死を聞いたラクーアは、すぐに部下たちに撤退を指示する。
そして、ジャニーの死を連絡する。
「あのゴミ(ジャニー)が死にました。」
ラクーアは、ジャニーの死を確認する為に派遣された傭兵だったのだ。




