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19.第二次市民戦争1

 シャークは何台ものベンツを連ねてペリンガー教会の砦の前に止まる。


 シャークは何十人かのハイエナ族たちを引き連れ、砦の前でライフル銃を持ったイイダの前に立つ。

 シャークが言う。

 「最後の勧告だ!そちらに拘束されているエースを引き渡せサメ!」

 イイダが答える。

 「答えは、ノーだ。」

 シャークが念を押す。

 「次は実力行使サメ!」

 隣に居るエースが叫ぶ。

 「拘束なんかされていないワン!」

 エースの横にいるモーガンも叫ぶ。

 「人喰いシャークは帰れ!」

 

 人喰いシャーク、ことジャニー・オガワはハイエナ族たちを引き連れて一旦、帰る。しかし、これで攻撃する口実ができた。

 ジャニーの振り返る表情は嗤いがこみ上げていた。



 それらを見たシェーンはエッホ、エッホと何時ものように口癖を唱えながら皆に伝える。

 「防弾チョッキを準備をしなけりゃ。」



 数時間後、大型ブルドーザーを先頭にした車両が砦に向かって突撃を開始する。

 それらを見ているジャニーにはまだ余裕がある。

 「ユーたち、どこまで本気か試させてもらうサメ。」

 大型ブルドーザーの正面のフロントガラスには厚い鉄板が張りつけられており、僅かに砦を確認する為の窓が開けてある。

 運転手はハイエナ族であり、当然防弾チョッキを着けている。


 大型ブルドーザーが砦に接近していく。

 その周囲ではベンツから降りたハイエナ族たちがライフル銃でベリンガー協会の砦を撃ち続け大型ブルドーザーを援護している。

 

 ジャニーはライフル銃の射程外からその様子を見て言う。

 「ユーたち、どうするサメ?」

 大型ブルドーザーは砦の正面を破壊するべく接近する。


 大型ブルドーザーがヘリンガー協会の敷地に入った瞬間、大型ブルドーザーのタイヤが落とし穴に嵌る。


 金で雇われたハイエナ族の運転手は激しい銃撃に怯え途端に逃げ出してしまう。

 ジャニーは唖然として言葉を漏らす。

 「そんなバカな。」

 地面には、何らかの痕跡はなく、何か月も前から準備していたとしか考えられない。

 これでブルドーザーで正面から突破しようとした作戦は失敗してしまう。


 ただ砦の周囲にいるベンツはその背後からハイエナ族たちがライフルで攻撃を継続する。


 ジャニーは第二段の攻撃を開始する。

 「ユーたち、次はどうサメ?」

 はしごをセットしたダンプカーが三台も周囲から砦に接近させる。

 ダンプの上にはやはりハイエナ族がおり、はしごで砦の壁を乗り越えるつもりだ。

 

 既に穴が掘られていた北面は除いてダンプカーが接近する。


 しかし、砦の周囲にあらかじめ用意されていた落とし穴に嵌る。

 動きが取れないダンプカーに対し、砦からライフル銃の激しい射撃が浴びせられる。

 ダンプカーのハイエナ族の運転手もすぐ逃げ出す。



 度々の失敗にジャニーはとうとう自身とその配下たちを乗せたユンボに防弾用の鉄板を張りつけ、四方向から4台で砦に攻勢をかける。


 ジャニーはユンボを操作してまず砦の外壁の落とし穴を埋め、その後で砦を破壊しようと砦に接近する。

 ジャニーのユンボの後ろには防弾チョッキを着て鉄帽を被り鉄仮面をつけたハイエナ族たちがジャニーを警護している。

 砦からはライフル銃によって攻撃をされるが、厳重にガードされたユンボはライフル銃による攻撃で撃ち抜く事が出来ない。

 「ユーたちはオシマイサメ。」

 ジャニーは嗤い、ユンボを砦の周囲の落とし穴の直前まで接近させる。



 その頃、砦の中ではトオルがコウジにある提案をしていた。

 トオルはその全身に出来るだけ鉄板を張り着けた状態である。

 「もうそろそろ、アイツ(ジャニー)が出てくるタヌ。」

 コウジがトオルに言う。

 「なら、決着をつけないといけないな。」

 トオルが言う。

 「だから、俺の後ろについて、アイツ(ジャニー)のユンボに接近したら飛びだしてアイツを殺すタヌ。」

 コウジが念を押す。

 「それでいいのか?」

 トオルが答える。

 「当然だタヌ。」


 コウジの前を歩くトオルはライフル銃の的になり、ただではすまない。あちこちに銃弾の跳ね返りが傷をつくりだす。

 「俺は、もう何時死んでも仕方ないタヌ。」

 トオルはかつて愛を語り愛に逝ったカオリを思い浮かべて呟く。

 「もうじき、お前のいるところへ逝けるタヌ。」



 まるで鉄板の塊となったトオルが砦の脇にある出入口からジャニーのユンボに向かう。

 背中には鉄の網を抱えたトオルが徐々にジャニーに近づく。

 トオルは周囲に展開しているベンツとユンボの背後にある鉄仮面のハイエナ族たちから猛烈な攻撃を受ける。しかし、トオルは前進を止めない。

 「ヒトミ、もうすぐお前のところへ逝くタヌ。」

 トオルは、あちこちを撃たれつつ、ジャニーに近づく。

 ジャニーは当初、トオルを無視していたが、ユンボに近づいている鉄の塊に気づく。

 ジャニーはすぐに近くの鉄仮面のハイエナ族たちに命令する。

 「さっさと、あの鉄屑を排除しろシャーク!」

 鉄仮面を付けたハイエナ族たちがトオルに接近する。

 鉄仮面を付けたハイエナ族たちが十分、トオルに近づいた時、トオルが背負っていた鉄の網を鉄仮面を付けたハイエナ族たちに投げ、彼らが鉄の網にかかったのを確認すると、トオルが電源のスイッチを入れる。

 「ギャー」

 幾つもの悲鳴が上がり、鉄仮面たちが全て倒れる。

 トオルも既に満身創痍である。

 トオルがコウジに言う。

 「行け、やつを倒せタヌ!」

 鉄の網に隠れていたコウジが躍り出てジャニーにライフル銃を突きつける。

 「腐れ外道、死ぬ!」

 ジャニーは慌ててユンボの操作を中断してコウジに向け発砲する。

 「ユーこそ、死ぬサメ!」

 何発もの銃弾がコウジとジャニーに炸裂する。

 コウジが倒れ、ジャニーが吐血する。

 砦からは、シェーンが出てエッホ、エッホと口癖を唱えながらトオルとコウジを回収する。


 

 

 

 

 

 


 



 

 

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