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罰〜突然妹ができて、人生終わりました。  作者: 蓮太郎


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19/31

19.一人じゃない。

「1週間お疲れ様!」

夕方、山さんは社員達を労う。

「明日は休みだ、それでだ。」


社員達は、不思議そうにしている。


「今日は、新太郎の歓迎会をしないか?」


「おー!いいっすねー!」

大河は嬉しそうにしている。


「大河、お前はただ酒が目当てだろ〜?」

山さんはニヤニヤと大河を睨む。

「あはは。まぁ、それもありますけど、新太郎を歓迎したいってのは嘘じゃないっすよー。」


「あはははっ!」

社員達もみんな楽しそうにしている。


「凛ちゃんもどうだ?」

山さんは、恐る恐る聞く。

「まぁ、たまには。」

凛は、嬉しそうなのを隠す様に頷いた。

「えっ?」

山さんは驚いている。

「みんなー!今日は凛ちゃんも参加だ!」


「えっ?」

社員達は驚いて固まっている。


「な、何ですか?た、たまには。」

凛は、少し照れくさそうにしている。


「ま、まぁ、今日は新太郎を歓迎してやろー!」

山さんは、嬉しそうに笑う。

「じゃあ着替えたらうちに集合だ!」

山さんが叫ぶと、社員達は更衣室へと走り出した。

「新太郎と凛ちゃんは、歩きだろ?

俺の車に乗ってくといい。」


「ありがとうございます。」

新太郎はお辞儀すると、嬉しそうに更衣室へと向かった。


「で?凛ちゃんが参加は珍しいな?」

二人になり、山さんは凛をニヤニヤしながら見る。

「べ、別に。たまには。」


「それだけか?」


「行くのやめようかな。」

凛はムスッとふくれる。


「わ、分かった!すまん!」

焦った山さんは、会話をきり上げると、帰る準備を始めた。




「まぁ!こういうのは、思いつきでされると困ると毎回言ってますよね?」


「す、すまん。」

意気揚々と、自宅の玄関をあけて奥さんと話す山さんは、頭が上がらない様子だ。

「や、山さん?」

新太郎は心配そうにしている。

「あら、あなたが新太郎くんかしら?」


「は、はい!大前 新太郎です。

よろしくお願いします!」


「この人の妻の由梨です。

よろしくね。」


「は、はい!よろしくお願いします!」


「さぁ、みんな上がって!」

玄関で小さくなる山さんを尻目に、みんなは居間へと通される。


「あら?」

由梨は、初めて参加する凛を見て驚いている。

「凛ちゃん、珍しいわね。」


「あ、はい。たまには。」


「そ、そう。」

由梨はニヤリとして山さんを見た。

山さんも、ニヤリとする。

「突然ですいません。

私、何か買ってきましょうか?」


「あはははっ!大丈夫よ!

新しく新太郎君が来るって聞いてたから、準備は万全よ?」


「えっ?由梨さん、聞いてなかったんじゃ?」


「あはははっ!この人の妻を何年やってると思ってんの!」


「す、すごいですね。」

凛は感心している。

「じゃぁ、私、手伝いますね。」


「いいの、いいの!今日は凛ちゃんもお客さんなんだから!」

由梨は凛の手を引き、居間に通すと、新太郎の隣りに座らせた。


「手伝いますよ?」

凛は、申し訳無さそうにする。

「いいから、いいから!」

由梨は、座ろうとする山さんを見てニヤリとする。

山さんも、良くやったと言わんばかりにニヤリとしている。


「とりあえず、その辺りのを食べながら楽しんで〜。」

テーブルには美味しそうな料理とグラスが置かれている。

「はい!お待ちかねの物よ!」

由梨は、瓶ビールをとりあえず5本程、テーブルに置いた。


「ありがとうございまーす!」

大河は嬉しそうに瓶を手に取ると、山さんにつぐ。

「おぉ!すまんな。」

山さんは嬉しそうだ。


凛は、ビールをつがれた自分のグラスと、もう一つグラスん取ると、ビールを注いだ。

「由梨さーん!」

凛は、由梨を呼ぶ。

由梨は台所から小走りでやってきた。

「はい、由梨さんの。」

凛はビールを注いだグラスを由梨に手渡した。

「あら、ありがとう。

私は余りのまないのだけど、凛ちゃんにつがれたらね〜。」

由梨は楽しそうに凛の隣りに正座した。


「では、新太郎を歓迎して、カンパーイ!」

カラン。

山さんが叫ぶと、グラスがぶつかり、音を立てる。


「くぁ〜!!」

口々に幸せな声が聞こえる。


それぞれが、楽しそうに話しながら宴会が始まった。


結局、大変そうな由梨を見かねて、凛は手伝いでバタバタとしている。


「おぃ!新太郎!」

酔った山さんと、大河に新太郎は挟まれた。

「は、はい!」


「お前、何をした?」

大河は酔っている。


・・・めんどくせー。


新太郎は、心の中で呟いた。

「何をって、何ですか?」


「凛ちゃんだよ!凛ちゃん!」


「ん?」


「新太郎、お前、凛ちゃんからの好感度高過ぎなんだよ!」


「えっ?どう言う事ですか?」

新太郎は、不思議そうにしている。


「凛ちゃんが飲み会に参加したの今日が初めてなんだよ!お前を歓迎したいって事だろ!?」


「そ、そうなんですか?

偶然じゃないんですか?」


「いや!おかしい!凛ちゃんはお前に気があるんだよ!」


「・・・そんな感じじゃないと思うんですが。」


「ワハハハ!まぁ、いいだろ!ヤキモチはそれぐらいにしとけ大河!」

山さんは、新太郎の背中を叩いた。


「ぐはっ。ゲホッ、ゲホッ。

・・・山さん、何で俺なんすかー!」


「ワハハハ!」

山さんは楽しそうだ。


「まぁ、いい。凛ちゃんの事、頼む!」

大河は、落ち込んだ様に俯くと、新太郎の肩に腕を回した。


「えっ?いや、俺は。」

新太郎は、困りながらも楽しいな、そう思いながら微笑み、ビールを流し込んだ。


「あー!疲れたー!」

暗い夜道を新太郎と凛は歩いていた。

「やっぱり参加しなきゃ良かったよ〜。」


「奥さんの手伝い、大変そうだったな。」


「そうだよ〜!

みんな楽しそうにはしゃいでるだけで手伝おうとしないしー!

だから参加しないんだよ。」


「今日はなんで参加したんだ?」


「えっ?」

凛は焦った表情をする。

「べ、別に、特に理由は無いよ!

何となく、何となくだよ!」


「そうなんだ。でも、ありがとう。」


「えっ?」


「いや、歓迎してくれて嬉しいよ。」

新太郎は、凛に向かって微笑んだ。


「う、うん。」

凛は照れくさそうにする。

「私もね、バイトしながらマンガ喫茶で泊まって、何とか生きてたんだけど、山さんと偶然知り合ってここへ来たんだ。

大河くんの少し後にここに来たんだけど、今の寮ができるまでは山さんの家にお世話になってたの。」


「そうなんだ。」


「うん、だから、飲み会の時は部屋にこもってたんだー。

ああなる事は分かってたからね〜。

でも、まぁ、ホントにみんないい人達だし、山さんもあんなんだけど、すごく尊敬してる。

今日から新太郎くんも家族だね。」


「う、うん。何か今日、一人じゃないんだって思って、凄く嬉しかった。」


「良かったね。」

凛は微笑えんだ。


「うん。これからよろしくな!」


「こちらこそ!」


新太郎と凛は笑って見つめ合った。



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