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スローライフ悪役令嬢は、王子の溺愛に気付かない。  作者: ラズベリーパイ@天安門事件


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処の出身なのかを

 そんなこんなでクロト達の家に私達は向かった。

 そして出迎えてくれたのはシルフだった。


「リズ、来たんだ。どうする? 今日も市に行く? それから森に行く?」

「ううん、えっと、今日は市に行かず、お菓子を一つ作ってから森に行こうと思うの」

「分かった、クロト達にも伝えておくよ」

「……そういえばクロト達は?」


 出迎えてくれたのはシルフだが、ここの家の主はクロト達だ。

 なのに今日は彼とサナの気配がない。

 そう私が思っているとそこでシルフが、


「二人は畑を作りに行ったよ。自給自足して少しでも生活費に回す、だそうだ」

「……駆け落ちしたから実家には頼れないものね」

「うーん、案外頼ってほしいかもしれないけれど、しばらくは自由にさせておく気なのかも」

「……シルフ、話したの? 二人のご両親に」

「話してないよ。俺、ここにいるわけだし、故郷はここより遠く離れているからね」

「そうなんだ。そういえば……」


 シルフは何処の出身なのかを聞こうと私は思ったのだけれど、そこで、


「あー、畑仕事って大変だわ……あ、リズ、来ていたの?」

「はい、今日もお菓子を作ろうと思いまして」

「そうなんだ、今日は何のお菓子を?」

「スイートポテトです」

「あれ、美味しいよね。楽しみです」


 サナがそう言ってそれからクロトが家に入ってくる。

 だが妙に筋肉がムキムキの気がするなと私が思っていると、そこで筋肉がしぼんだ。


「ふう、身体強化の魔法はやはり疲れるな」


 どうやら魔法でムキムキになって畑仕事をしていたらしい。

 そしてしばらく休むと椅子に座る。

 だがそこはかとなく楽しそうに見える。


 それからサナに私が調理場を使わせてもらうと断りを入れて、お菓子を作り始めたのだった。

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