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スローライフ悪役令嬢は、王子の溺愛に気付かない。  作者: ラズベリーパイ@天安門事件


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薬草(ハーブ)のクッキー

 美味しいサクランボのタルトは一切れをのこして瞬く間に無くなってしまった。

 そこそこ量があった気がしたが、これが本日の昼食だとサナは言っていたが、


「菓子だけでは足りない」

「はいはい」


 クロトがそう言うので、サナがサンドイッチを作っていた。

 ちなみにシルフも足りないらしく一緒に作ってもらっていた。

 やはり男性はよく食べる。


 そう思いながらも私は、


「このサクランボのタルト、これは後で試作品として村長さんの所にもっていこう。村長さんの家は何処だったかしら?」

「あ、俺が知っているから案内するよ。この村に遊びに来たついでに、サナとクロトがどう逃げるのかを考えて、この村の地形などを観察してきたから」

「「……」」


 シルフの言葉にサナとクロトが沈黙していた。

 けれどシルフはそこまで報告をするつもりはないようではあったのだが、それは置いておくとして、折角だからとクッキーも作ることに。

 普通の型抜きクッキーでもいいし、絞り出して作ったクッキーや、その中心部にジャムを入れたものなど色々な形が考えられるけれど、


「今日は沢山の薬草(ハーブ)が手に入ったから、薬草(ハーブ)のクッキーを作りましょう」


 私はそう決めて再び粉を練り始める。

 気になるのかちらちらとサナがこちらを見ていたが、それは置いておくとして。

 練った生地を寝かせてから、伸ばし、その時薬草(ハーブ)を押し付けて型抜きをする。


 そうするとクッキーに、薬草(ハーブ)の葉の形そのものが写り込んだような形になる。

 後はそれを、こんがり焼くだけ……の所で、家を誰かが訪れたのだった。


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