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608話 ちゃんと面倒を見るように

年末年始の更新についてのお知らせ:詳細は活動報告にて

「クウ!」

「コン!」

「よし、よし」


 朝。

 リビングに移動すると、先に起きていたニーナの姿が。


 クウとコウも起きていて、うれしそうにニーナと遊んでいる。

 一緒に過ごすことができるからなのか、ニーナもとてもうれしそうだ。


 生き物を飼うことは、とても大変だ。

 ビーストテイマーだから、そのことはよくわかる。


 ただ、ニーナなら途中で投げ出すなんてことは絶対にしないだろうし……

 なにか困ったことがあれば、俺達がフォローすればいい。

 ニーナが言い出したことでも、彼女一人で全部解決しなければいけない、なんてことはないからな。


 そうやって、クウとコウを飼うことを許可した。


「ふふ」


 二匹と一緒にいることができて、ニーナはとても幸せそうだ。

 クウとコウもうれしそうで、ひたすらに甘えている。


 コウはニーナに何度も触れて……

 クウはよじ登り、ニーナの頭の上に座る。


「くぅううう……ウチの居場所が」


 キッチンで食事の準備をしていたティナが、悔しそうな顔をした。

 人形形態の時、よくニーナの頭の上に乗っていたから、複雑な気分なのだろう。


 気持ちはわからないでもないけど……

 キツネを相手に嫉妬しないように。


「おはようございます」

「あ、レイン。おはよー」


 スズさんとカナデが起きてきた。

 それから、他のみんなもやってきて……


 勢揃いの賑やかな朝食が始まる。


 その際、最後の一本になったウインナーを争い、カナデとタニアとイリスがケンカをしたものの……

 それを除けば、穏やかで楽しい食事だった。


 ……ちなみに、三人はノキアさんから説教されていた。

 真面目なノキアさんは、とてもまっすぐな正論をぶつけてくるため反論のしようがなくて、三人はひたすらにうなだれていた。


 ごはんを食べた後は、散歩でもしようと思っていたんだけど……

 しかし、今日はあいにくの雨。

 仕方ないので、里を発つ準備をすることに。


「一ヶ月か……とても充実していたから、あっという間だったな」


 強くなるための修行。

 それだけじゃなくて、旅行も兼ねていて……

 良い思い出になったと思う。


「ずっと、こんな日が続けばいいな」


 そんなことを心の底から思う。


 でも、周囲がそれを許してくれない。

 魔族の活動は日に日に活発になっていて……

 魔王の目覚めが近いのでは? と危機感を覚える。


 リースとモニカのことも気になる。

 あの二人はなにを企んでいるのか?

 それを突き止めなければいけないだろう。


 それと、モナを従えているというラインハルト。

 俺と同じビーストテイマーと言っていたが……

 彼は何者なのか?

 なにを目的としているのか?

 注意しておいた方がいいだろう。


 そして……アリオス。

 王都でやりあってから、一度も顔を見ていないのだけど……

 捕まったという話は聞いていない。

 どこでなにをしているのか?

 やけに彼のことが気になった。


「まだまだ問題は山積み、か」


 大変なことばかりだ。

 これから先、今まで以上の困難が待ち受けているかもしれない。


 でも、大丈夫。

 仲間がいる。

 みんながいる。

 俺は一人じゃない。


 だから……大丈夫だ。


「レインさん、少しいいですか?」


 荷物をまとめていると、スズさんが扉をノックした。

 どうぞ、と言うと部屋に入ってくる。


「荷物をまとめていたんですね」

「はい。明日には、里を出ようと思っているので」

「残念ですね。この一ヶ月、ずっと一緒にいたせいか、家族のように思えてきたんですけど」

「ありがとうございます。そう言ってもらえると、うれしいです」

「本当の家族になってもいいんですよ?」

「え?」

「カナデちゃんをお嫁さんにもらってくれませんか?」

「ごほっ」


 おもいきりむせてしまう。


「ど、どうしてそんな話に……?」

「あら。だって、カナデちゃんは自分の想いをレインさんに伝えたのでは?」

「それは……というか、なんでそのことを? もしかして、カナデから相談をされたとか?」

「いいえ、されてませんよ? あの子、普段は元気でおもいきりがいいけど、初恋はまだでしたからねえ。そのせいか、恋愛は奥手で自分からなかなか行動できませんからね。私はなにも聞いていません」

「なら、どうして……」

「母親ですから」


 とても説得力のある一言だった。

 母として同じ女として、娘のことは見ていればなんとなくわかるのだろう。


「それで……返事はどうですか?」

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― 新着の感想 ―
[良い点] そうか・・、しばらく読んでなかったから忘れていたが、4カ国戦みたいな感じになってたのか。 それはそうとイリスは最初に出たときは威厳かつ強敵のイメージだったのに、レインの仲間になった後はポン…
[気になる点] その際、最後の一本になったウインナーを争い、カナデとタニアとイリスがケンカをしたものの…… それを除けば、穏やかで楽しい食事だった。 >>ひょっとして、3人が最後の一本を自分で食べ…
[一言] レインに恋しているのはカナデ、タニア、ソラ、ルナ、イリスですよね? この中から一人を選ぶことが出来ないからみんなと付き合ってほしいです!
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