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『恋物語のあとしまつは、モブメイドの仕事です。』  作者: てぃな


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私が配属されたのは、王宮の中でも少し変わった部署だった。


正式名称。


式典整備係。


簡単に言えば、華やかな行事のあとを整える仕事。


舞踏会のあと。


晩餐会のあと。


祝祭のあと。


誰もが帰った場所を、次の日には何事もなかったように戻す。


最初に聞いた時、少し驚いた。


「表に出る仕事ではないんですね。」


そう言うと、マーサは笑った。


「そうだね。」


「でも。」


彼女は窓の外を見る。


「表舞台が輝くためには、必ず誰かが支えている。」


「それが私たちの仕事だよ。」



「こんにちはー!」


明るい声が響いた。


振り向くと、金色の髪を揺らした少女が駆けてくる。


「私、ルル! 今日からよろしくね!」


「リアです。よろしくお願いします。」


「やった! 同期!」


勢いに押されながらも、少し笑ってしまう。


「ルル、仕事前から疲れさせないの。」


落ち着いた声。


黒髪をまとめた女性が歩いてくる。


「サーシャ。少し先輩。」


「よろしくお願いいたします。」


「うん。分からないことがあれば聞いて。」


短い言葉。


でも、冷たいわけではない。


優しい人なのだと思った。

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