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Das Heldenlied   ヘルデンリート 20 Die Hymne  作者: Siberius
ノエルの章
47/59

ノエル――ウラヌス

ベルツェブルは王宮をその巨体で破壊した。

国王ルキアーノを見習って逃亡した者たちが多かったため、見た目とは違って犠牲者は少なった。

騎士団長グラツィアーノ(Graziano)は騎士たちを率いてベルツェブルと対峙した。

ベルツェブルの圧倒的威容を見て騎士たちは恐れた。

「恐れるな! 我々がここで立ち向かわなかったら国民の命はどうなる!」

グラツィアーノが騎士たちを叱咤した。

騎士たちはまずベルツェブルの脚を狙って攻撃を仕掛けた。

脚に傷をつけて、行動不能にするという作戦だ。

騎士たちはベルツェブルの脚に剣で斬りつけた。

「グイイイイイイ!?」

ベルツェブルがたまらず叫び声を上げる。

「よし、いいぞ! 一気にたたみ込め!」

ベルツェブルの傷に驚異的なことが起こった。

なんとその傷が再生しているのだ。

「なんだと!? 再生しているだと!?」

ベルツェブルは足で騎士たちを踏みつぶそうとした。

ベルツェブルの動きは緩慢だった。

騎士たちは余裕を持ってベルツェブルの足を回避した。

ベルツェブルは右手で一人の騎士をつかもうとした。

一人の騎士が捕まえられた。

「うわああああ!?」

ベルツェブルの右手からグシャっという音がした。

ベルツェブルはその騎士を無造作に放り投げる。

ベルツェブルは口に熱線を集める。

ベルツェブルは熱線で騎士団を薙ぎ払った。

騎士たちは次々と蒸発していった。

生き残った騎士たちはもはや無謀な突撃をするか、逃げるか、そのうちの二つに迫られた。

結局騎士団はベルツェブルによって壊滅した。

団長のグラツィアーノも戦死した。



セリオンはバイクでベルツェブルのもとに急行していた。

ベルツェブルの巨大な体が目印だ。

ルブリアナの道は曲がりくねっており、直線的な作りにはなっていなかった。

そこに、セリオンを狙って光る斬撃が飛ばされてきた。

セリオンはバイクを止める。

「何者だ?」

「私だ。ウラヌスだ」

ウラヌスは家の屋根の上にいた。

「ウラヌス!」

ウラヌスは屋根からジャンプして道の上に着地する。

「ここから先に行きたくば、この私を倒してからにするがいい」

ウラヌスは長い曲刀を抜いた。

セリオンも大剣を出した。

「天光剣!」

ウラヌスがオレンジ色の光の剣を作り出した。

ウラヌスの武器は片刃の長い曲刀だった。

セリオンの大剣とも十分に渡り合える代物だ。

オレンジ色の光の正体はその名の通り「天光」である。

ウラヌスの属性は「天」なのだ。

ウラヌスはセリオンに対して、さらに斬りこんでくる。

ウラヌスは天光の斬撃を飛ばしてきた。

ウラヌスの天光刃である。

それに対してセリオンも光波刃で迎撃する。

「この剣ではおまえには届かぬか……ならば我がもう一つの剣をおまえに見せよう。陽光剣!」

陽光のきらめきがウラヌスの曲刀に宿った。

「陽光」のきらめきの正体は太陽の光である。

燃えるその剣がセリオンを襲う。

セリオンは光の大剣で陽光剣と対峙した。

光と陽光の剣が互いにぶつかり合う。

セリオンの光輝刃とウラヌスの陽光剣は互角のぶつかり合いを演じた。

ウラヌスは顔に苦悶の表情を見せた。

ウラヌスは後方に退避する。

「私に本気を出させるとはさすがだ、セリオン・シベルスク。我が真の剣を、おまえに見せてやろう。はあああああ!!」

ウラヌスの体から天光がほとばし出る。

それは火山の噴火にも似ていた。

「天光閃!」

強烈な天光の斬撃が繰り出された。

天光が正面を一気に駆け抜けて建物にまで被害を及ぼす。

「なっ!? 一般人の民家にまで被害が及ぶ……よくもそんな攻撃を!」

セリオンは直感で天光閃をかわしていた。

「フハハハハハ! 民家に被害が出るのが嫌なら、おまえが潔く受けるがいい!」

ウラヌスは再び天光閃の構えを見せる。

セリオンは必殺の雷の構えを見せる。

雷光の粒子がセリオンの大剣にまとわれていく。

「天光閃!」

「雷光閃!」

セリオンは前面に雷光のひらめきを放った。

それは天光閃をぶち抜きウラヌスへと及んだ。

「なっ、何!? この私が! うおおおおおお!?」

ウラヌスは雷光閃に呑み込まれた。

戦いは終わった。

ウラヌスは仰向けに倒れていた。

「見事だ……セリオン・シベルスク」

そう言ってウラヌスは意識を失った。

セリオンはバイクに乗ると、ちょうど軍と交戦しているベルツェブルのもとへと急いだ。

ウラヌスとの戦いで勝利の余韻に浸っている暇はセリオンにはなかった。

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