↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1484 青春白書  作者: 吉倉 光希
終章
PR
61/67

第2話 終章①

~登場人物紹介~


道上 準貴:本作の主人公、高校一年生。イケメンだがオタク。

高橋 遥 :主人公の幼馴染。元野球部マネージャーで現在諸事情で入院中。


※この物語はフィクションであり実在の人物団体とは一切関係ありません。※


 そのあと、俺たちは日も暮れてきたということもあり、一旦彼女の病室へと戻ることにした。俺が彼女の病室の扉を開けると、中には遥のお母さんがいた。


 「・・・ただいま」


 「おかえり」


遥がそういうと、彼女のお母さんが静かに、少し疲れた様子でそう応えた。お父さんはというと、多分もう帰ってしまわれたのだろう。


 「・・・」


 「・・・」


親子二人の中に部外者の俺がいる形となったのはともかく、何も会話がないのは非常に気まずい。しかし、同時にこのままではいけないというのも分かっていた。


 「すいません、遥のお母さん」


俺がそう言うと、遥と遥の母さんが同時に俺の方に注目する。 


「遥のやつ、二人が出ていってからずっと泣いてました。ごめんなさいってずっと。でもこいつ、少しずつですがちゃんと元気になってます。食欲だってちゃんと戻ってきてるはずです。それに今、色々話してきて、退院したら北高戻るって話もしました。だからもう少し待ってもらえませんか。きっと彼女なりに整理ができたらお二人に話してくれると思います。それまでどうか、温かく見守ってあげてくれませんか。・・・こんなこと、俺が言うべきじゃないのかもしれませんけど」


他人である俺が言ったところで何の意味もないのかもしれない。親から、大人からしてみれば高校生同士のよく分からない友情ごっこというか、お遊び程度に捉えられている可能性だってある。今の俺たちは遥の母さんからするとどのように映っているのだろうか。そんな心配をしながら俺が深々と頭を下げると、遥の母さんがふふっっと笑って話を始める。


 「いいのよなんも。遥ったら、昨日なんて準貴くんが来るって午前中から楽しみにしてたんだから」


 「ちょっと、お母さん」


そう言って遥が恥ずかしそうに顔を赤らめる。


 「それに、私たちも色々あってイライラしていたのかもしれない。ごめんね、はる」


 「・・・ううん。私こそごめんなさい」


 「準貴くんこそ、みっともないとこ見せちゃってごめんね」


 「いえ、俺は全然」


そう言って俺は病室に置いてあった例のキャリーケースを手に取る。きっとこれから親子で積もる話もあるだろう。早く仲直りしてくれ、そう思いながら遥の顔をちらっと見やる。


 「それでは、失礼します。じゃあな遥、また暇なときにでも来るよ」


 「はいよ」


遥が軽くそう応えたのを確認し、俺は病室を後にした。この重い荷物も、彼女のためになったと思えばなんてことはなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。