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1484 青春白書  作者: 吉倉 光希
 第2章 「北海道に梅雨はないと言ったな。あれは嘘だ。」
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第2節

~登場人物紹介~


道上 準貴:本作の主人公、高校一年生。イケメンだがオタク。

小室 江美:主人公の隣の席のクラスメイト。ポニーテールが眩しい。

喜田川 友哉:主人公の親友。細マッチョ。

棚木 美月:準貴のクラスメイト。優等生で頭がいい。


※この作品はフィクションであり実在の人物団体とは一切関係ありません。

「おい、準貴」


「なした?」


二階にある部室からトイレまでの廊下を歩いていると、おもむろに友哉が口を開いた。


 「江美ちゃんの泣き顔、どうだった?」


 「はぁ?何言ってんだお前。っつか質問がキモいんだよ」


 「いやいや、そう変な意味じゃなくて。可愛かったかって」


 「どういう意味だよ・・・。まぁ、ちょっとだけ貴重なもの見れた感はあるけど」


友哉の質問に若干狂気染みたものを感じたが、掘り下げないでおいてあげよう。ほんと、こんなやつが友達で大丈夫かって自分自身一瞬思っちまった。


 「そっか。なんか江美ちゃんって可愛いけど、何考えてるかよく分かんねぇよな」


 「まぁそう見えるかもな。でも俺には俺以上にしっかりしてる人に見えるときもあるよ。それに、クラスのまだ出会って数か月の友達のために泣いてくれる人なんてそうそういないし、根はめちゃくちゃ優しいんだと思うよ。確かにちょっと抜けてるところはあるけど、きっと頭の中ではしっかりと物事は分析して整理できてるんじゃないか?だから整理できなくなった途端、不安になって泣いちゃったんだと俺は思うけど」


それに、彼女は普段、寝てばっかりなので少しそういう印象にとられるだけで、普段は色々と思考を巡らせているのではないかと俺はそう思っている。


 「ふーん、そんなもんなのか。俺にはなに考えてるか分からなくてちょっと怖いくらいだ」


 「ってか俺的には美月ちゃんのあの迫真の説教の方が怖かったっての。普通にビビったからな、あれ」


 「まぁ俺も最初は驚いたけど、美月ちゃんもきっと本気で江美ちゃんのこと心配してるし、信頼してるからああいったことが言えるんじゃないか」


 「確かに、仲良くないとあんなこと言えないよな」


 「中学から一緒ってことは、結構色々知ってるんだろ。お前と遥ちゃんみたいに」


俺は遥のことについてなんも知らないけどな。むしろ知っていたらこんな事故は起こらなかったのだと思う。俺は幼馴染一人の相談相手にすらなってやれなかった、今回の件でそう思い知ったところだ。まぁ遥も遥で確かに少しだけ強がりなところはあるかもしれない。それでも、もう少し自分のことについて話してくれても良かっただろう。俺たちが異性同士だからとはいえ、なんでそんなに悩んでいたのに、俺以外でもいい、誰かに相談とか、助けを求めなかったのか。そこらへんの部分は未だに謎のままだ。


 「暗い顔してるなお前・・・。何考えてるか知らないけどよ。遥ちゃんはまだ自殺って決まったわけじゃないだろ。それに、お前が気にしたって、どうしよもないさ。な、あんまり深く考えすぎんな。長年付き合ってたって分からないことくらいあるって」


 「分かんないことだらけだよ、ほんと」


俺は薄暗い廊下にそう吐き捨てて言った。


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