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【コミカラ二巻出たよ】スライムは最強たる可能性を秘めている~2回目の人生、ちゃんとスライムと向き合います~  作者: 犬型大
第二十二章

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詐欺師の目的は5

「代わりにおじい様やひいおじい様が可愛がってくれました」


「ゲルシトンさんも苦労してるんですね」


 クリストフとゲルシトンのどっちがいいかは一目瞭然であるが、家のことにジケが口を出せるわけでもない。

 島流しでクリストフがまともになって帰ってくる可能性も否定はできないことである。


 ただしクリストフがこの先シュトレイブルの主となったなら、フィオス歌劇団の公演は二度と開催されることはないだろう。

 ゲルシトンでも悩むが、そんな話があるかどうかはまだ分からない。


「抜けたところはありますが、彼も悪くは……ないのですよ」


 やや歯切れ悪くゲルシトンがフォローする。

 母親違いの貴族兄弟なんて大体あまり仲が良くないなんてジケの偏見がある。


 普通の兄弟のように仲が良いことはなさそうな雰囲気は、感じさせていたのだった。


「ひとまず……明日にはルエンに入ります。目立たないようにしていれば、ルエンにバレることはないでしょう」


 ゲルシトンもシュトレイブルだとバレないように地味な格好をしている。

 冒険者であれば冒険者証で身分証明出来るが、それ以外は基本的に口頭で言う以上の説明は難しい。


 暴れない限りはジケたちが何者で、目的はなんなのか誰にも分からない。


「ジケ殿も……苦労されているんですね。こんなところまで詐欺を働く相手を捕らえに来たんですから」


「……まあ、俺は昔から自分の足と腕っぷしでなんとかしてきましたからね」


 頼れるのは自分の力だ。

 フィオス商会の名前を貶めるのなら自ら乗り込んで解決してやる。


 これがジケのやり方だった。


「若いのに、すごいです。参考にさせていただきます」


「やめといた方がいいですよ。いっつも、何かに巻き込まれるんだから」


「俺が巻き込まれたくて巻き込まれてるわけじゃないからな!」


 ジケの活動的なやり方は悪くないとエニも思う。

 ただそのせいで何かのトラブルに巻き込まれるのは日常茶飯事である。


 ジケだって何回誘拐されたことか。

 あまり見習いすぎるとトラブルメーカーになってしまう。


 エニの冗談混じりの忠告。


「今回……ジケ殿を案内する役割もおじい様に言われ、勇気を出したのです。いつも慎重すぎるとよく言われるので、チャンスだと思って」


「ダメだったらダメだったでもいいんで、気楽にやってください」


「ありがとうございます」


 すぎると言われるほどに慎重そうな感じにも見えないが、見た目じゃ人は分からないところがある。

 こうした事態には慎重すぎるぐらいがちょうどいいかもしれない。


「これからのルートですが……」


 ゲルシトンが改めて詐欺師を追いかけるルートをジケに説明する。

 もう何回も聞いている。


 確かに少し慎重と言える。

 あるいは真面目とも言っていいのかもしれない。


 ーーーーー


「予想ではそろそろみつけられるはずです」


 ルエンに入ってそのまま移動してきた。

 メクシトロとゲルシトンが事前に予想したルートを通っていれば、詐欺師と蜂会う可能性が高いところまでやってきている。


 確実にここを通るとは言い切れない。

 ただ別のルートはさらに遠回りになるので、ここに来なければ先回りすることも急げば可能だった。


「青い何かを抱えた少年一人に男女のペア……」


「ジケとユディットとリアーネ……」


「私ら装うなんて、有名なったもんだなぁ」


 ドカナイまで続く道に、イルヒッコクからの道とルエンを通ってくる道が合流する交差路で馬車を止める。

 聞いている詐欺師の特徴は三人組で、なんとなくジケたちっぽいらしい。


「スライムなのかな?」


 青い何かがなんなのか、ジケは気になっていた。

 スライムだったら面白いなと思う。


 過去も含めて、スライムが魔獣だったという人に出会ったことはない。

 同じ魔獣を持っている人で集まった、なんて話時々聞くこともある。


 メジャー魔獣だと個性はないけれど、同じ魔獣を持つ仲間がいたりするのはなかなかそれはそれでいいのではないかと感じる。

 詐欺師は詐欺師で悪いのだけど、スライムが魔獣だったらフィオスも喜ぶかもしれない。


「……ねねね」


「なんだ?」


「なんか怪しくない?」


「……確かにな」


「何が怪しいんですか?」


 とりあえず一日ほど待ってみようかと思っていた。

 するとドカナイの方から集団がやってきた。


 道なので人がやってくること自体は不思議ではない。

 ただおかしいところが一つある。


 ガッタガタの馬車を二台も引き連れている。

 あんなものに乗っていたら、一日でお尻が破壊されてしまいそう。


「そっか、詐欺師って馬車売り付けてるんだもんね」


「そう、しかも質が悪いやつ」


 詐欺師は馬車をジケたちが作ったものだと偽って売っている。

 揺れないどころがすごく揺れる乱雑な作りの馬車であった。


 詐欺師がドカナイに向かっている。

 そして、ドカナイの方から質の悪そうな馬車を連れた連中が来ている。


「ピコちゃん、ぴーんときたね! あいつら詐欺師の仲間だね!」


「その可能性があるな」


 詐欺師はどうにかして馬車を用意している。

 色々なところで詐欺を働きながら馬車を用意するのは簡単なことではない。


 誰かが馬車を供給している。

 そんな詐欺師の仲間ではないかとピコは天才的な推測を働かせた。

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