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【コミカラ二巻出たよ】スライムは最強たる可能性を秘めている~2回目の人生、ちゃんとスライムと向き合います~  作者: 犬型大
第二十一章

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この遺跡は!4

「よし、これでいいな」


 じわじわと床が溶けていって、大きな穴が空いた。

 これでいちいちスイッチを押さなくとも落とし穴を確かめられる。


 分かりやすく穴が空いている。

 よほど床を見ていないなんてことがない限り、他の人が落とし穴に落ちることも防げるだろう。


「ユディット、頼むよ」


「はい! ジョーリオ!」


 ユディットが自身の魔獣であるジョーリオを呼び出した。

 デカいクモであるジョーリオは呼び出されると、なぜかフィオスに頭を下げるような動きをする。


 フィオスも答えるようにプルンと一揺れ。

 ジョーリオが天井に糸を飛ばす。


 糸というには太いぐらいの縄ぐらいはあるクモの糸が天井にしっかりと張り付く。


「私にお任せください。イレニア、おいで」


 ニノサンも自分の魔獣を呼び出す。

 光の精霊であるイレニアは明らかに小さくはあるものの、人にも近い見た目をしている。


 白くてひらひらとしたドレスを着ているような格好をしていて、非常に可愛らしい。

 イレニアはお淑やかにドレスのつまみ上げて、フィオスに向かってお辞儀した。


 またしてもフィオスはプルン。


「イレニア、明るくしてくれ」


 光の精霊であるイレニアはうっすらと発光している。

 ニノサンの命令でイレニアは体の光を強くする。


「ゆっくりと頼むぞ」


 人を乗せられるように仰向けで丸くなったジョーリオの腹にニノサンが乗る。

 ジョーリオはそのまま糸を伸ばして穴の中に降りていく。


「……あれ? 思ったよりも深くないな」


 ニノサンと一緒に穴の中に入っていったイレニアのおかげで、上から覗き込んでも様子がよく見える。

 降りていったニノサンは思っていたよりもすぐ下に着いた。


 何もなく降りるには高いが、死ぬほど高いというわけでもなさそうだ。

 ニノサンはジョーリオから飛び降りて、周りを警戒する。


 イレニアが穴から見えないところに飛んでいく。


「下には空間があるようだな」


 イレニアが離れて、ニノサンの姿が薄暗くなった。

 穴の下にある空間はそれなりの広さがありそうだ。


「敵です!」


「……ニノサン!?」


 一瞬ニノサンの体が光って、姿が見えなくなる。

 そして甲高い金属の音が聞こえてきた。


「戦ってる!」


 ニノサンの瞬間移動術と剣がぶつかる音だとジケはすぐに気づいた。


「今行くぞ!」


「あっ!」


 ジケは穴に飛び込む。

 空中でフィオスをお尻に当てると、そのままお尻で床に着地する。


 フィオスがグニョンと潰れて、着地の衝撃を吸収する。

 以前ウルシュナの衝撃を吸収しようとして、跳ねる形になってしまったのでもうちょっと柔らかく受け止めるように改善した。


「あれはゴーレム!」


 下に降りてみると状況が見えた。

 穴の下は部屋のような空間になっていた。


 奥に続く通路があって、その近くでニノサンがゴーレムと戦っている。

 灰色の岩で形作られた人型のゴーレムは拳を振り回して暴れている。


 ただ動きは鈍くて、素早いニノサンを捉えきれていない。


「ニノサン!」


「ちゃんとお伝えできず申し訳ありません! 突然ゴーレムが襲いかかってきたのです!」


「とりあえずそいつ倒すか! いけー、フィオス!」


 落下対策にもフィオス、そしてゴーレム対策にもフィオスだ。

 ジケは振りかぶってフィオスをゴーレムに対して投げつける。


 ゴーレムにぶつかってペチョリとフィオスが潰れる。

 たぶんゴーレムにダメージはない。


 おそらく人にぶつかったってほとんど痛くもないだろう。


「ニノサン、そのままもうちょい時間稼いで!」


「承知いたしました!」


 ゴーレムにぶつかったフィオスはそのままへばりつく。

 脅威でもないと感じたのか、ゴーレムは体にくっついたフィオスを気にすることもなくニノサンを狙う。


 じわじわとフィオスがゴーレムの体に広がっていく。

 その間にジケはゴーレムを観察する。


「まあ……普通のゴーレム」


 いくつもの岩が集まって人のような二足歩行の形になったゴーレムで、普通のゴーレムとそれほど大差ない。


「胸のところにあるのは……何かのマークか?」


 ゴーレムの胸のところに真ん中に丸い何かのマークのようなものがある。

 ちょっとだけフィオス商会のフィオスマークにも似ているとジケは思った。


「よしっ、フィオスやったれ!」


 ゴーレムを観察しているうちに、フィオスがゴーレムの全体に広がった。

 ジケの掛け声でフィオスが自らの体を変化させる。


 ギチィと音が響く。

 フィオスは体を金属化させた。


 ゴーレムは体を金属に覆われる形になって身動きが取れなくなってしまう。


「ふう」


 ゴーレムが動こうとするたびに体とフィオスが擦れてギシギシと音がする。

 秘密兵器でもない限りはゴーレムがフィオスから脱することはできない。


 まだ倒してはいないものの、無力化されてほとんど倒したのと同じ状態である。


「会長! 大丈夫ですか!」


 ユディットを始めとして、みんなもジョーリオの糸を伝って下に降りてきた。


「わっ、これがゴーレム?」


「ああ、あんまり近づくなよ。フィオスが拘束してるけど、倒してはないから」


 万が一がないとも限らない。

 一応ゴーレムを倒すまでは安心はできない。

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