商売人ジケ 4
「どーするぅ?」
「一回町まで戻るのは遠いしな。やっぱりキャンプで待たせてもらうのがいいかな?」
サンモーウがどう行動するのか読めない。
ジケなら遺跡から出てきたら町まで戻ってのんびりしたいが、サンモーウはそんなことしないでキャンプで一休みだけしてまた遺跡に挑むかもしれない。
町で待っていたとしてもサンモーウがどこに住んでいるのかも分からないし、家を監視しているわけにもいかない。
キャンプで待っていれば遺跡から戻ってくる人には気づきやすい。
サンモーウが戻ってきても見つけられるだろう。
ただキャンプは仮に設営された休憩地であり、長く留まるような場所ではない。
サンモーウがすぐに出てくるならいいが、長く遺跡に潜っているなら待っているのは結構苦痛の時間となる。
「この際遺跡に入っちゃうってのは?」
悩むジケに、エニは軽くアイデアを出してみる。
「なくもない……な」
自分から遺跡に入ってサンモーウを探しに行くこともあり得ない話とは言い切れない。
順番待ちしている冒険者はいるものの、こういう時に問題を解決する方法として金がある。
ロマンじゃ腹は膨れないから、利益のためにみんな遺跡に来ている。
お金を払うから先に入れてくれという交渉は、時に色々なところで見られるものだ。
「けど中に入ったからといってサンモーウに会えるわけじゃないからなぁ」
遺跡が複雑に広がっているなら、遺跡に入ったとしてもサンモーウに会えない可能性もある。
結局、何を選んだとしてもどうなるのかわからないということなのだ。
「ひとまず町に戻ろう。キャンプに泊まるにしても準備は必要だ」
多少の備えはしてきたが、思っていたよりも長期戦になる可能性が出てきた。
そこまでの備えはないので町に戻って準備することにした。
「ただ邪魔なものあるし……まずはキャンプだな」
キャンプは相変わらず雰囲気が悪い。
そんなところにいるのも怖いので、少しばかりガス抜きも必要だろうとジケは思う。
「お酒いかがですか〜」
ジケたちは、キャンプに戻ってきた。
そしてリュックに詰め込んでいたお酒を取り出す。
ジケはお酒を買った時より少し高めの値段で売り始めた。
「おっ、一本くれ!」
「まいどぉ〜」
苛立っていた男たちは次々とお酒を買い求めていく。
「本当にただじゃ転んでも起きないね」
情報を引き出すためにと持ってきたお酒もいちいち町に持ち帰るのは面倒なので売ってしまう。
さらには備えとして持っていた食料もおつまみがわりに、なんて言って売り払って、ジケはちょっとしたお小遣いを手に入れた。
もうすっかり商人としても板についてきている。
ジケに売られる前に確保した干し肉をリンデランと分け合って食べながらエニは感心してしまっていたのだった。
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一応続きものんびり書いていくつもりですし、面白いと思うので良ければ読んでください!
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という短編も出してます。
こちらは長編で書きたいと思ってるものを軽く短くまとめてみたものです!
評判良ければ調子に乗って長編になるかも、というものです!
良ければ見てね!
星なんかもらえると私はすごく嬉しいですぞ!




