〜第1章2部"少年領主と新たな友"〜 ぶらり三人街にでる
一つ目の投稿です(*^o^*)
次は十時を予定してますので、よろしくです( ´ ▽ ` )(ぴったりとは言ってない)
「いらっしゃい!いらっしゃい!うちの村で採れたばかりの新鮮な野菜はいらんかなぁ?どれでも一つ、たったの銅貨八枚だ〜」
「ヴェリトル名物きゅうりの漬物はどうかい、今ならお安くしてるよ」
――翌日、シゲン達三人はヴェリトルの街に視察に出かけた。実際にどの様な暮らしを住民達がしているのかを確かめるために、お忍びとして服を目立たない様に旅人が良く着る物に着替えて。
旅人に扮するならば設定も考える必要があったが、そこはシゲンがサクッと考え、地方から買い出しに出かけてきた兄弟という設定にしている。無論年齢的にハーバーが長男、次男がシゲン、三男がクロノスである。
何やらクロノスが三男である事に文句を言ってきたが気のせいであろう。たとえ背が自分より大きいとはいえ、それで兄だと決まるものではないのだ。勿論領主権限(笑)で押し通した。
こうして自分達三人は巡る事になった。最初は、最もこのヴェリトルで賑わっている露店が立ち並んでいる大通りに出た。
昨日ここに馬車でかけ向けた時に窓から少しだけ様子を見ていたけど、やはりすごい賑わいだな。
流石に今まで住んでいたシュバルツや、記憶が曖昧だけど帝都に比べたら全然だけど中々だ……
大体時計はないが、体感十時くらいだろうか?そんな時間でも大通りにはヴェリトルに来て露店を開き、その品物を買おうと人が集まっていた。
買ってもらおうと声を張る人、値下げの交渉を繰り広げる人でごった返している。
そんな中を進んでいると、不意に隣を歩いていたクロノスがニヤリと笑いながらある店の一角を指し示した。
「シゲンシゲン、あの店で売っている物を見てみなよ」
「?、どうしたクロ、ノ、、ス、、、」
クロノスが指を指した先には、大きな木製の器具を持ち上げて周囲の人々に宣伝している一人の男の様子があった。
「あんたら地方から買い出しだとか、売りに来た人達なら貸し出しされただろうから知っているだろうが、俺が持っているのは、あの大公爵家の嫡子であらせられ"シゲン・シュバルツ"様が素晴らしい閃きを持って開発された"千歯扱き"だ!」
うわぁ、恥ずかしい、、
顔が真っ赤になるのも仕方ない事だ。なにせ自分はあんな風に言われて誇らしいと思う事はない、むしろ恥ずかしいと思うタイプだ。というか自分のアイデアじゃないし……
俯いて赤面していると、次はハーバーがニヤニヤ笑った。
「シ〜ゲン様、何で恥ずかしがってるんすか?自分が考えついて完成した傑作じゃないすかぁ。むしろ誇らしく思って下さいよ〜」
「お前ら、、わざとだろ」
そう呟くと、シゲンは昔の事を思い出していた。
――アルノルド、タクト、ハーバー達三人と修行を始めたのは五歳の頃、今が十五歳だからちょうど十年くらい前のことだ。
あの時の自分は、将来に備えるためにも大公爵家自体の強化を目論んで、自分の知識の中から使えそうな物をありったけ三人に幅広く言った。
兵農分離、屯田兵、楽市楽座、関所撤廃、灌漑整備、備中ぐわ、肥料、蒸留酒…………など、数えあげればキリはないので割愛するが、本当に沢山の物を挙げた。
が、当たり前の様にバッサバッサと多くは切り捨てられた。
まあ当然ではあった。なにせ"〜〜"という名称を知っていても詳しい中身、制度が分からなければやりようがない。
いくら歴史が好きだと言っても、それ専門に学んでいるわけではないのだ。仕方がない。
それでも千歯扱きと言った、ある程度簡単なものは再現出来た。まあ、それでも最初はオンボロで実用にはまあまあかかったが。
他の発案も、切り捨てられたとはいえ、ある程度有用性を熱心に訴えかけた事で、(プレゼンと言う名のごり押し)いくつかの制度や器具を作る事に、十年の間にいくつか成功したのだ。
当然、そこには恐ろしい数の失敗があった。それでも成し遂げられたのは、一重にこの世界の人々の優秀さに助けられたからだ。
ご覧頂きありがとうございます!
誤字脱字等、不明な点が御座いましたら教えていただけると幸いです( ´∀`)




