〜第1章2部"少年領主と新たな友"〜 その頃ハーバーは③
……今年中に2部が終わるか怪しい作者です。
まあ気にせずやっていきます(*゜∀゜*)
おまたせして申し訳ありませんでした-_-
来週からは休みなので、スピードは上げれると思いますのでo(^-^)o
「ん〜、先輩方はバルディさんに不満は無かったんすか?聞いてる様だと先代さんが拾って育てたらしいっすけど、庶民がここまで優遇されるなんてどっかから非難されなる格好の的っす」
そうハーバーが問うた時、彼らは喋るのを止め、ハーバーの方を硬い顔で見つめた。
なんだ?と、ハーバーは思ったものの、見つめているのは自分ではなくその後ろであった。振り返ようとしたその時、ハーバーの背後から冷ややかな声が掛かった。
「お方々、今は仕事中だというのに一体何の話をしているんですか」
そっと振り返ると、そこには冷たい眼差しを抱えたバルディが立っていた。
その眼差しの先には引きつった顔をした男がゴロゴロいる。
「……さっさと手を動かして再開して下さい」
まさに鶴の一声であり、今まで穏やかに談笑していた彼らは一斉に仕事にのめり込んだ。
先程までの空気などは既に消え去り、替わりに氷の如く部屋は冷え切っていた。
その冷たい眼差しで、今までサボっていた(ハーバーのせいでもある)彼らをじっと見つめていたバルディは、不意に急な乱入に固まっていたハーバーに向き直って、つい先程まで纏っていたその冷徹な空気が嘘のようにやんわりと微笑んだ。
「嗚呼ハーバー殿、お見苦しい所をお見せしましたなあ。いや、優秀ですが何分にも時間を無駄にする所がありまして」
その言葉にムッとしたのだろうか?一人がバルディに対してじっと見つめたが、それに気づいたバルディが視線を向けると目を逸らした。
ハーバーの真後ろにいたのだから、喋っていたのはハーバーもだというのはわかっているはずなのに、一切そこには触れなかった。
「どうですかな、まだ初日ですがこのヴェリトルには慣れましたか?シゲン様とクロノス殿は、どうやらルシット商会の長と話しているようです。移動で疲れていると思うので、今日は、シゲン様方の話が終わったら休むのが良いでしょう。」
「……ええ、仕事のやり方は先輩方の教えもあってよくわかったっすよ。まあ、だからといって詳しい実情は、まだわからないっすけどね」
その言葉にバルディは、ブハハとその巨体らしく豪快に笑った。
「そうですな、確かに書類上は知っても実際にはわかりませんからな。……ならば明日はシゲン様方とヴェリトルを視察なさると良い、さすれば様々な事を知れますからな。なぁに、安全は大丈夫でしょう。大公爵家の嫡子であらせられるのです、連れてきた護衛の方々も強力ですが、まさかそれだけではないでしょう?」
「……………」
ハーバーは、さも含みのある問いに答える事は出来なかった。
その眉間は僅かに寄っていた。
(なぜ地方の一文官程度が、シュバルツ大公爵家の陰を知っているんすかねぇ?)
シュバルツ大公爵家の陰とは何か、それはシュバルツ大公爵家が出来た時まで遡る事になる。
表で対応仕切れない事を片付け、要人の護衛、情報収集、撹乱等をこなしている。
結成当初より代々のシュバルツ家当主より重宝されており、その存在は抹殺されている。
そのためその存在を知る者は限られており、シュバルツ家当主と、家宰に代々受け継がれる。
ハーバーは、その陰の元締めたる人物と、タクトから信任を得て知らされているが、それ以外の人物、嫡子であるシゲンだろうが当主の弟であるアルノルドさえ知らされていない。
故に、バルディが告げた事は看過できる者ではなかった。無論ただ単に護衛がもっといるだろう、と言うことかも知れないが、細心の注意を払う必要がある。
まあ彼の言い方が何か含みがありそうだと、全てに思わせるのもあるかもしれないが。
(これは……戻ったら直ちに本気で調べさせる必要があるっすね)
「如何されましたかな?」
ハーバーの気持ちを知ってか知らずが、バルディはさも心配そうに告げた。
「いやいや、なんでもないっすよ。言ってくれたように、明日シゲン様達と視察に出かけてくるっす」
見て下さってありがとうございます!
誤字脱字等御座いましたら、教えて下さると幸いです。




