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異世界動乱期  作者: 木公
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〜第1章2部"少年領主と新たな友"〜 行動開始

試験と言う悪魔がやっと終わった今日、私はぼろぼろになっていました。


いや〜試験から逃げたい(*´-`)


※活動報告にも書きましたが、私の会話文の書き方で間違っているところがありました。今迄不快に思った方、大変申し訳ありませんでした。

「……と、まあこれが引き継ぎに係わる全内容となる書類で御座います。他に何か気になるところがありましたら、どの様な事柄でも仰ってください。私は私用がありますので、これで失礼致します」


執務室につくと、バルディはそう言って雑多な書類の山を渡してさっさと退出した。


彼が退出した後、帳簿を確認に耽っていたハーバーが困惑しながら話しかけてきた。


「シゲン様、税の収支について帳簿を調べたっすけど、この税の収支が、彼が代理になってから税収が二倍以上になっているのが引っ掛かるっす」

「それはどういうことです?」

「……帳簿上の収支の計算は間違って無いんです。でも、このヴェリトルで税が一年で二倍になる程の何か収入が増える様な事を行った、などと言う記載も情報も無いので、この膨れ上がった税収が不正をして集めている可能性があるっす」


シゲンはその事について深く考える。ヴェリトルの税収について、帳簿上の計算は一つの間違いも無かった。だが、バルディが代理になってから税収は大幅に増えている。


多少の税収に誤差が生じるのは仕方のない事だ。しかし、二倍というのはあまりに可笑しい。季節は収穫の時を過ぎて冬になっていた。今年は、前年に比べてシュバルツ領全域で不作でもなく豊作でも無いという平坦な出来だった。


そんな中で、二倍まで上がるのは余りに可笑しいものだ。特に何か税収が大幅に上がる改革も行われてはいないと言うのに。


「増え幅だけど具体的に見ると商人、特にこの街で幅をきかせている"ルシット商会"と言った大商人を始めとした商工業者や、大地主から前年に比べて何倍も取り立てているな」


そう、今度はクロノスが別の帳簿をペラペラとめくりながらそう告げた。


「一般の農民や住民はどうだ?」

「それは特に変わりは無いっす。一部前年に比べて増えたり減ったりしているっすけど、これは誤差の内っすから」


どういう事だ?税が二倍にまで上がりながら平民の負担は無く、逆に大商人や地主と言った者から取るなんて、、


そう、シゲンを含め三人で考えていた所、執務室にこの屋敷を警備する一人が入室してきた。


「シゲン様、お話中に失礼致します!ルシット商会の"アルバ・ルシット"様が、新しく赴任なされたシゲン様に税についてお話しがしたいと参られました!」

「はいはい、わかったっすからお待ちいただいといてね〜」

「りょ、了解致しました!」


そう言って男は駆け足で去っていった。


「シゲン様、どっちにしてもまだ情報が少なすぎるっす。政務を引き継いだと言っても、まだ役人との顔合わせは済んでないし、まだこの街の実情を把握しきれて無いっす」


確かにその通りだ。シゲンは深呼吸をして、気持ちを切り替えた。


「よし!じゃあさっさとやっていこう。今来ているルシット商会はこの街で一番大きい商会だ。今話している税について話がしたいと望んでいるようだから、私とクロノスで話を聞こう」


ルシット商会は最も前年度に比べて税を納めた割合が大きい。その点についても詳しい話しが聞けるかもしれない。


「ハーバーは、その間に他の役人達と会って来てバルディとはどんな人物か聞いてみてくれ。今の第一印象だけだと負の想像しか見えないから現場の声が欲しい」

「わかったっス。でも二人で大丈夫っすか?商人というのはある意味貴族以上に面倒くさいヤツらっすよ。いくら大公爵の嫡子であると言っても、御構い無しにグイグイくるんで舐められるかもしれないっす」


その言葉にシゲンはにやりと笑った。


「ふふふ、ハーバー君、今迄タクトと何回もその手のヤツらとの話とはどんなものかを繰り返したんだ、むしろ舐めてくれた方がやりやすい。若いからと手玉に取ろうとしたら、逆にこっちが手玉に取ってやる」


……でも、前世で一から会社を作り上げた自負があるんだ。いくら大商人とは言え、手玉になど取られてたまるか!


そうシゲンは静かに闘志を燃やしていた。生まれ変わってから始めての、実戦(話し合い)である。


まあ税について話しがしたいのであるから、交渉ごとをすると決まってはいないが……まあ貴族でも商人でも大抵その表向きの題だけで話が終わることは少ないので、そう心掛けるのも間違ってはいない。


「それに、もし手玉に取られそうになってもクロノスがいる、お前なら危ない時は止めてくれるだろう?」


そうシゲンは当たり前のように言った。そう言われたクロノスも、さも当然かのように言った。


「勿論!シゲンが万一の時は、俺がしっかり止めてやるよ」

「おーおー、威勢が良いっすね。じゃあ自分は役人達と顔合わせも兼ねてバルディの話を聞いてくるっす。また後で話しましょ」


そうハーバーが言い、シゲン達三人は行動を開始した。

始めての赴任先である"ヴェリトル"

彼らの仕事はまだ、始まったばかりである。

見てくださってありがとうございます!


誤字脱字等御座いましたら、教えて下さると幸いです!

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