〜第1章1部"大公爵家"〜 終幕: 正体を探る者たち
これで1部は終わりです。次から2部に入ります!
ただ、入る前にちょっと手直しをしてからいくので少しだけ待っていてくださいませ(*´-`)
何か意味がわからない所がありましたら教えてくれると嬉しいです!
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シュバルツ大公爵邸大公爵書室
シゲンがハーバーとの最初の修行を終えたその日の夜、書室の窓から見える月を、現当主であるウィング・シュバルツは見上げていた。
(ふっ、今宵は満月か。淀みも無く、綺麗なものだ)
今日はどうやら満月のようだった。雲も少なく、満ちた月が綺麗に夜の闇の中で光っていた。
そう一人酒を飲みながらいると、三人の足音が聞こえてきた。
"コンコン"
「兄者、アルノルド・シュバルツ、タクト・シュターデン、ハーバー・トライライトだ。中に入るぞ」
そう言うと許可を出す前に入ってきた。
「ああ、よくきたな。いくらお前たちでも許可を出す前に入ってくるな、暗殺者だと思ってしまうぞ」
そう笑いながら言うと、アルノルドは
「がっはは、すまんすまん、気をつける気をつける」
そう笑いながら言うと、タクトは呆れて手を額に当てながら、
「そう言って何回目でしょうか?本当に気をつけようと思っていらっしゃるのか」
するとハーバーが
「まあまあ、お二人ともその辺で、、殿の前ですから」
……相変わらずだな、この二人は、、まあこれでも仕事の時は鬼のようになるからいいものだが。
「さて、じゃあそろそろ今回の本題に入ろうか、この三日間でそれぞれシゲンを一日ずつ見てもらった。これからも見てもらうつもりだが、感想を聞きたい」
そう言って三人を見渡した。するとタクトが険しい表情を浮かべながら、
「それはもう、ウィング様がわかっていらっしゃるのではないですか?」
「……それはどういうことだ?」
「まあ、それは皆が話してからにしましょう。アルノルド殿、どうぞ。」
振られたアルノルドは「んっ?ああわかった」と言いながらこちらに向き直って喋り始めた。
「俺はシゲンに簡単にこれからどのように教えていくのかという方針を話した後、この大公爵家の軍について心得と一緒に多少教えた、が、」
「何か問題でもあったのか?」
そう聞くと、アルノルドは頭をボリボリと掻きながら不思議そうに、
「今思うと、シゲンは不思議なやつだ。あの時は疑問に思わなかったが、あいつ、まだ何も学習してなかったんだよなぁ?」
「あぁ、その通りだ。それがどうかしたか?」
そう聞くと、アルノルドは眉をひそめて、
「ん〜俺が教えた物で、練習についてはともかく、軍の話になった時、シゲンはやけに話しについてこれたような気がするんだな。まだそこら辺は知らないはずだから、普通五歳児だったら"騎士"だったりそもそも"軍"だったりを最初に聞いてくるもんだと思うんだが、あいつはしっかりわかっているように聞いていた」
……シゲンは、、一体あいつは、、、
そう思考の海に沈んでいると、タクトがアルノルドの話しを引き継いだ。
「こちらは、ジェネシア帝国の歴史などについて色々教えさせていただきました」
そう話すと、アルノルドは仰天した目で、
「おいおい、タクトさんよ、いくらなんでも急だろう。まずは読み書きだったりあるというのに」
「はい、本当は読み書きをしっかりやるつもりだったのですが、シゲン様の今までの態度と、図書室に行った時の姿からつい試してみようと思ったので」
"図書室に行った時の態度"だと?どういうことだ?
「シゲン様は一度も図書室に行かれた事はありませんよね?」
図書室にだと?いや、シゲンは一度も行ってないはずだ、、
「ああ、一度もないはずだ」
そう言うとタクトは更に険しくなり、
「……図書室に入った時、シゲン様は周りをとても見渡しながら歩いていました。その時は"初めて来たのだから興味深いのだろう"と思ったのですが、表情を見ると、まるで"懐かしい物を見ている"ように図書室を見渡していると感じました」
「いや、それはお前の勘違いではないのか?」
そう聞くと、タクトは首を振って、
「最初はそう思ったのですが、ある考えが脳裏によぎってしまい、確認するためやったのです。……結果を受けて確信しました。シゲン様は確実に五歳ではない、恐らく何者かの意思が取り付いていると思います」
その答えに書室の空気はキンっと、凍った。立ち直ったアルノルドが
「なっ、何を言っているのだ。シゲンに意思が取り付いているだと、そんな馬鹿なこと「いいえ、シゲン様は私がジェネシア帝国について歴史を話していてもしっかりと理解して、まるで知っていたことのように話しに入ってきました。アレはもはや子供ではありえません」
アルノルドの言葉を遮ってタクトは断言した。沈黙していると、今まで黙っていたハーバーが喋り出した。
「私が授業をした時も、シゲン様は五歳とは思えない洞察力に理解力を示しました。これはありえない事です。どちらかというとまるで違う世界から来た"誰か"のようでした」
違う世界から来たかのよう、か、
「シゲン様はジェネシアや教会、と言った名称や歴史は知らない様子でしたが、内政や教会といった部分における制度はわかっているような感じを受けました」
……再び沈黙が起こった。しかし、自分の息子が何者かの意思をもっている、か……確かにありえないことだが、知りえない事を知っているならばありえるか、、まさかこのジェネシア帝国が揺れている中、まさか家庭まで揺れるような事が起こるとは、、
「どうなさいますか」
タクトはそう問いかけてきた。
「どう、とは何だ?」
「シゲン様のことです。もはや見た目は子供でも中身はまるで大人です。どのように扱いますか?」
どのように扱うか、か。……フッ、そんなものは決まっていることだ。そうすると、ウィングは断言した。
「中身が誰だろうと関係ない。シゲンは私の妻、エリザが産んだ正真正銘の"私の息子であり家族"だ、たとえどんなやつだろうが関係ない。育てていくに決まっている」
その断言を聞いて、アルノルドは豪快に笑った。
「ハッハッハ、それでいい、"家族"だからなぁ。これでシゲンを殺そうとしたらぶん殴っていたわ。家宰殿、構わんよな?」
そのアルノルドの態度に、タクトは苦笑しながら喋った。
「ええ、そのつもりですよ。確かに中身が何者かは大変気になることですが、、それでもシゲン様は私達にとってこのシュバルツ大公爵家の"嫡男"むしろ優秀そうですから、これからビシバシと鍛え上げるのがたのしみですよ」
ハーバーも、
「確かにこれから教えていくのは楽しみです。こちらの気も楽ですし。」
「がっはは、それはお前がネコを被らず喋れるからではないのか?しっかし、気持ち悪いネコだなぁ〜」
「ちょっ、何を言ってるんす…アルノルド様、何を仰せですか、ネコなど被っては「ハーバー、悪いですが貴方のネコの被りようは見ていて滑稽ですよ」
「――――っつ、タクト様まで!?」
ふっ、当主を前でよくもまあごちゃごちゃと、
……しかしシゲン、か。あいつがどんなやつであろうと私の家族だ。あいつから自分の事を喋ってくれる日がくるのを待つとでもしようか、、、だがこのジェネシア帝国が荒れる前に言ってくれればいいがな。
そう、ウィング・シュバルツは騒ぐ三人を前にそう思った。
月明かりは彼らを包み込んでいた。
ただ、優しく包み込んでいた…………
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いや、実際まさか昨日とか見てポイント100いくんじゃね?とか思っていたらまさか本当に行くとは思ってなかったです。
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