【コメディー】目には目を、プリンには生贄を
【お題:湖、生贄 テーマ:コメディタッチな暴力 文字数:500字】
気がつくと、俺は全身をロープでぐるぐる巻きにされていた。
そのほか視界に映るのは、黒装束を纏った姉。
と大きな湖。
「……親愛なる姉君よ、何をしようというのかね?」
「あら、気づかない? 黒魔術の儀式よ」
それはわかる。いやわかっちゃいけない気もするが。
慣れとは恐ろしいものだ。
「あんたの趣味がオカルト研究なのは知ってる。だがそれとどんな関係が――」
「今日の実験はね、まず湖に生贄を投げることから始まるの」
「話聞けよ! ……って、え? 生贄?」
何だその不穏な単語は。
そして俺を持ち上げ、軽く素振りする姉さん。ってまさか!
「待て待て! 実の弟を湖に沈めるとか正気か!? 俺に何の恨みがある!?」
「……プリン……ワタシノイキガイ。アナタ、タベタ」
「…………」
「じゃ、いくよ~♪ せーの!」
「え、それだけ!? てか俺の命はプリン以下か!」
納得いかねえ! いや実際人の物を食べたのは悪かったけど。
罪に対して罰が重すぎだろ!
「ふざけんな! 今すぐはな……え、ちょ、まって、ウソでしょ? 姉さん目が笑ってないんだけど!? ホント、お願い! 何でもしますから助――ああああああ!」
この日、俺はお魚になった。
全身をくねらせて泳ぐのってしんどいんだな。




