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【バトル】無邪気で残虐な怪物のおもちゃ ※残酷な描写あり
【お題:橋、壊れる テーマ:殺人鬼少女 文字数:500字】
一面、血の海だった。
むせ返るほどの鉄の匂い。数十体と散らばる屍の山。
その中でただ一人、満身創痍の青年がよろよろと立ち上がる。
「あはハハは! すごーい! 私の妖術で壊れなかったの、あなたが初めてよ♪」
「……バ、ケモノ、が!」
橋の上、狂ったように少女が嗤う。
彼女が村を襲撃する理由は分からない。目的があるのか、ただの気まぐれなのかさえも。
だが選択肢はただ一つだ。
――戦うしかない。
せめて村の皆が逃げる時間だけでも稼がなくては。
怒りで痛みを抑えこみ、青年は刀をとり、少女に斬りかかる。
瞬間、空間がぶれた。
刃は空を切り、直後、全身を焼かれたような激痛が襲う。
「っ……がぁ!」
一瞬だった。何が起きたかすら分からない。
明滅する視界。
倒れ伏す青年に少女は「……もうおしまいなの?」と一言。
ひどく退屈そうに歩き出す。
「……行かせ、ねぇ!」
それでも青年は立ち上がる。
血だらけの左手で、胸のペンダントをぎゅっと握りしめて。
(…………ごめんな。約束、守れそうにない、や……)
ふと、脳裏に浮かんだ家族の笑顔に、届かぬ思いを懺悔して。
「行かせて、なるものかぁあああっ!」
叫び、突撃する。
その憐れな姿に、少女は嗜虐の笑みを浮かべた。




