表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/100

【バトル】無邪気で残虐な怪物のおもちゃ  ※残酷な描写あり

【お題:橋、壊れる テーマ:殺人鬼少女 文字数:500字】

 一面、血の海だった。


 むせ返るほどの鉄の匂い。数十体と散らばる屍の山。

 その中でただ一人、満身創痍の青年がよろよろと立ち上がる。


「あはハハは! すごーい! 私の妖術で壊れなかったの、あなたが初めてよ♪」

「……バ、ケモノ、が!」


 橋の上、狂ったように少女が嗤う。


 彼女が村を襲撃する理由は分からない。目的があるのか、ただの気まぐれなのかさえも。

 だが選択肢はただ一つだ。


 ――戦うしかない。


 せめて村の皆が逃げる時間だけでも稼がなくては。


 怒りで痛みを抑えこみ、青年は刀をとり、少女に斬りかかる。

 瞬間、空間がぶれた。

 刃は空を切り、直後、全身を焼かれたような激痛が襲う。


「っ……がぁ!」


 一瞬だった。何が起きたかすら分からない。

 明滅する視界。


 倒れ伏す青年に少女は「……もうおしまいなの?」と一言。

 ひどく退屈そうに歩き出す。


「……行かせ、ねぇ!」


 それでも青年は立ち上がる。

 血だらけの左手で、胸のペンダントをぎゅっと握りしめて。


(…………ごめんな。約束、守れそうにない、や……)


 ふと、脳裏に浮かんだ家族の笑顔に、届かぬ思いを懺悔して。


「行かせて、なるものかぁあああっ!」


 叫び、突撃する。


 その憐れな姿に、少女は嗜虐の笑みを浮かべた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらは「徒然なるままに500文字小説」の姉妹作品(現在連載中)です。
500文字よりほんの少しだけボリュームが増えています。
よろしければ、ぜひこちらもお楽しみください。
【徒然なるままに1000文字小説】
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ