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【日常】リアル変身魔法

【お題:化粧、工場、ぬくぬく テーマ:豹変 文字数:495字】

「おい姉貴、いつまで寝てんだ。掃除できねえだろが」


 (二人暮らしの片割れ)が肩に掃除機を担いで私を見下ろしてきた。

 ゴミを見る目だ。でも私は構わず布団をかぶる。


「ふぁ~……いいじゃん、もう少しぬくぬくさせてよ~」

「黙れ起きろ。あとさっさと飯食え、洗い物も進まねえから」

「……あんた、小言がお母さんそっくりになってきたね」

「おめえの主婦力――てか生活力が皆無なおかげでな!」


 うるさいなぁ。大体こっちは平日毎日激務なんだから、休日に動く気力なんてありませ~ん。

 工場勤務、まじブラック。


「思考が完全におっさんじゃねえか……。てかいいのか? 今日友達と出かける用事あるとか言ってたけど」

「え~? …………あ」


 寝転がりながらスマホの日付を確認して、固まる。

 しまった、すっかり忘れてた!


「ちょ、それ早く言ってよ!」


 ベットから飛び起き猛然と準備を始める。

 顔洗って髪とかして着替えて化粧(メイク)して、その他もろもろを秒で仕上げる。

 時間は……よし、何とか間に合いそう!


「んじゃ、いってきま~す♪」

「……なんつーか、もはや詐欺だよな、一種の」


 玄関を出る直前、姿見には顔を引きつらせる弟と、

 スウェット姿から一変、外出モードに着飾った私が映っていた。

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