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【コメディー】不思議な空間、悪魔の問いかけ、ヤバイ人間
【お題:人間、カブトムシ、おかしな世界 テーマ:ショタ悪魔 文字数:500字】
「キサマ、もしや人間か?」
気がつくと、俺はおかしな世界で尋問を受けていた。
平衡感覚が狂いそうなほどゆがんだ空間に、無数に浮かぶのはキューブ状の物体。
そのうちの一つに幼い少年が座っている。
小さな黒い翼と尻尾が生えているから、悪魔か何かだろうか。
「……だったら、どうだってんだ?」
「人間ならボクに証明してみせろ。できないなら……さて、どうなるかな?」
嗜虐的に笑う少年。俺は、考える。
ここで正直に人間だと証明すればどうなるか。悪魔のことだ。おそらく俺を実験台か奴隷として異界に引きずり込む気に違いない。だが「人外である」とウソの証明をするのはさすがに難しそうだ。
ならいっそ“ヤバイ人間”と認知された方が現世に帰される可能性が高いか?
……それでいこう。俺は嘘のない範囲で、トンデモ話を口にする。
「カブトムシって知ってるか」
「ああ、もちろん」
「俺、アレ食ったことある」
「…………え?」
「しかも生きたまま。結構うまい」
“食”という人間性をアピールしつつ異常性も訴えるエピソードだ。
さぁどうする? 厄介な人間と思ったならさっさと元の世界に帰すんだな。
「……キサマ、人間じゃないな?」
悪魔にバケモノ扱いされた。解せぬ。




