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【シリアス】うんざりするほど赤い日の記憶 ※残酷な描写あり

【お題:夕陽、苺 テーマ:残酷な記憶 文字数:499字】

「リクって三上のこと好きなんだろ?」


 その日の会話は、今でも鮮明に覚えている。


「ばっ、ちげーよ! なんであんなやつなんかを!」

「だって昼休み、三上としゃべっててにやにやしてたし! ぜってー好きだろ」

「ちげえっつってんだろ!」


 真っ赤になったリクの顔を、僕はケラケラ笑っていた。

 不気味な夕陽に色濃く染まる、空と、カラスと、交差点。

 その道路の向こう側、一際赤いランドセルが見えた。


「あれ? あそこにいんの三上じゃね? おーい、みか――んぐぅ!?」

「バカ! 呼ばなくていいよ!」


 大きく開けた僕の口に、すぐさまリクが飛びつく。

 このときの僕は、すっかり悪ノリになっていて、


「なぁリク、今から走って告ってこいよ」

「はぁ!? ヤだよそんなの!」

「いいから行けって! ほら!」

「わ、ちょ、押すなよバカ!」


 横断歩道につんのめるリク。それを冗談っぽく笑う僕。


 ――目の前は赤信号だった。


「え?」


 一瞬だった。

 居眠り運転のトラックが、リクの身体を粘土細工みたいに挽きつぶす。

 まるで熟れて潰れた苺のように。

 むせ返るほど甘酸っぱい鉄の香りが、僕の脳に麻酔をかけた。

 

 嘘みたいな極彩色。


 ――それが、今も僕の記憶を蝕み続ける、赤い、赤い、悪夢の正体だ。

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