表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/100

【ファンタジー】幸せを求めて ※残酷な描写あり

 初めて魔法の才能が開花した日、僕は皆を幸せにすると心に誓った。

 貧困の苦しみも、人への恨みも、人生への絶望もない。

 そんな楽園を、僕は作りたかったんだ。

 

「やっと、その夢が叶ったのかな……」


 隣で眠る妹の髪を、やさしく撫でる。

 穏やかな寝顔だった。なんの苦しみもない表情で、ぐっすりと。

 ようやく日々の苦労から解放されて、安心したのだろうか。


「……僕も、疲れたな」


 いつの間にか空には月が輝いていた。

 立ち上がって手を伸ばしても、触れることはできない。

 けれどその月は、まるで僕を労ってくれるように笑っていて。

 僕の努力は間違ってなかったんだなって、心から思える。


 もう僕らを邪魔する奴なんてどこにもいない。

 ついに平和を手に入れた。

 ついに安息の世界を手に入れたんだ。


「みんなもそう思うだろ?」


 後ろを振り向けば、そこは理想郷。

 僕が夢見た光景が広がっていた。



 無数の屍が一面に散らばる光景。



 コンクリートの瓦礫と、飛び散る血と肉。

 生の呪縛から解かれた魂たちは、きっと僕を賛美してくれる。


 喜べみんな、腐った人間社会は破壊した!

 生の苦しみも、もう味わう必要ないんだ!


「アハ、あハははハハ!」


 紅く光る月の下、僕は笑い声をあげた。

【お題:楽園、屍、最初の才能 テーマ:サイコ 文字数:496字】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらは「徒然なるままに500文字小説」の姉妹作品(現在連載中)です。
500文字よりほんの少しだけボリュームが増えています。
よろしければ、ぜひこちらもお楽しみください。
【徒然なるままに1000文字小説】
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ