【シリアス】創作の旅人
【お題:砂漠、醜い、楽譜 テーマ:創作活動 文字数:500字】
キーボードの上で目が覚めた。
身体が痛い。思考はボーっと、年老いたパソコンみたいにフリーズしてる。
首だけを回し、時計を見た。
瞬間、ぎょっとして、落胆。
「…………やっべぇ」
またやってしまった……。
あんなにたくさんあった時間が、気づけば3時間も消えている。
今日は疲れてたから仕方ないんだって、すぐに逃げ出す自分が心底嫌になった。
……やはり、無理なのか?
楽譜すら読めない俺が曲作りだなんて。
あの日動画サイトで出会った感動は、まるで自分のことを歌っているようだったのに。
その存在は、今はあまりにも眩しく、遠い。
でも、
「……いや」
もう、後戻りはできない。
ここで諦めれば、俺の生きる希望は絶たれるのだから。
この、娯楽が濁流のように溢れるネットの世界で。
俺は『作る側』に回ると決めたのだろう?
「……っしぁあああっ……!」
錆びついた頭を栄養ドリンクでたたき起こし。
醜くとも、自らの想いをディスプレイ上で形作る。
それはまるで砂漠の中にオアシスを探すような作業だ。
飢えや渇きと闘いながら、果てしなく続く砂の平原を彷徨い続ける。
ようやく希望が見えても、それは大抵が蜃気楼。
それでも、まだ見ぬ地を目指して、今日も歩き続ける――




