逆戻り
あれから一週間がたった。僕は再び学校にいかなくなっていた。あの日、前田の声が聞こえたあの日からまたこの状況だ。メールでやり取りはしているが、映画を作りを手伝ってくれてる仲間の顔も見ていない。
急に部屋のドアが低い音で鳴いている。おそらく日葵が叩いているのだろう。
「お兄ちゃん! 今日友達来てるから部屋から出てこないでね。引きこもってるところみせたくないの」
「わかったわかった。ネトゲしてるから平気だよ」
俺はこの一週間ただ引きこもってたわけではない。裕奈先輩と話していた丹凛祭りのことはちゃんと進めている。
「こんにちは十宮くん」
ネトゲのタブの隅にヒロ……もとい、裕奈先輩からのチャット通知が現れた。
俺は、ネトゲをやめて返信を始めた。
「こんにちは。申し込みまであと一週間ですね」
「そうだね。動画の調子はどうだい?」
「まあ、先輩に見せたときよりも少しよくなったとは思います。エフェクトとかも工夫しましたし」
「そうか。じゃあ見たいから送ってくれないか?」
「容量大きいんでクラウドストレージになりますよ」
「かまわんよ」
フォルダを開き、丹凛祭り.mp4 のファイルを選択してアップロードボタンを押した。
「先輩、アップロードしましたよ。パスワードは……」
「わかったよ。じゃあまた」
「じゃあ」
そうしてチャットを閉じて、またネトゲを始めた。
しばらくネトゲを楽しんでると部屋の外が急にざわついてきた。
「お兄ちゃん! 何したの?」
「俺は部屋から出てないぞ」
「嘘でしょ? 私がトイレいってたら急に友達叫んだよ」
「いや、知らんよ? ゴキブリでもでたんじゃないの」
「そんなわけないじゃん。ゴキブリは目の前に立ってるし」
日葵は目をそらしながら言うが、チラチラとこちらを見ている。
「なんだと? そんなこと言うと襲っちゃうぞ~」
「は? マジでキモいんですけど」
「はい、すいません。調子に乗りました。もうしません許してください」
俺は気づいたら土下座の体制になった。前もこんなことあった気がするけどとりあえず場を凌ぐにはこれしかない。
「まあ、許さないこともないけどぉ? でも友達に何かしてたら許さないよ」
日葵は俺がその友達とやらをどうにかしたんじゃないかと疑うことをやめない。俺はそもそもその友達が誰か知らないしたまったもんじゃないよ。
「日葵ちゃん、ほんとにお兄さんはなにもしてないよ」
「ほんと!? でもお兄ちゃん何するかわからないからな~」
「ほんとですよね? お・に・い・さ・ん」
そういいながら、僕の前に現れたのは悪魔のような笑顔で僕睨んでるのは
星宮の妹の茜ちゃんだった。
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