宿題2
「映画をつくれってどうしよう。しかも愛情ってよくわかんないし、それにしても裕奈先輩はなんであんなに険しい表情をしてたんだ?」
考えても仕方ないし、時間の無駄だから、俺はさっそく自分の部屋の机に向かった。相変わらず俺の部屋はフィギュアたちが並んでいたり、本が並んでいたり。ただし散らかってはいない。
そもそも愛情ってなんだ。あんまり意識したことないからいまいちピンとこない。好きと愛してるは違うのかすらわからない。
愛情か……本でも読んでみるか
そう思って、俺は本棚の本を手に取った。表紙には女の子が書かれている。
「うお!懐かしいな!」
確かラブコメだったか? ラブコメというと、恋愛とコメディだから愛を題材としている作品もあるとおもう。この作品がどうかは、俺にはわからなかったからとりあえず読んでみた。
「う~~~~~ん、やっぱしわからんぞ」
読んでみてわかったがこの作品は、幼馴染と久しぶりに話したら、いろいろラッキースケベやハーレムなど、男にとって最高の事が起こる小説だ。コメディ多めで愛とか欠片もない
「ただいまぁ!!」
誰か帰って来た。もう5時30分か、そりゃあ薄暗いわけだ。時間的に日葵だろう。俺は愛情について日葵に聞いて見ようと思い部屋を出た。
「おかえり」
「ただいまお兄ちゃん」
「って日葵!?びしょびしょじゃないか!どうしたんだよ!」
少し震えている、寒そうだ。よく見たら下着透けてる。かわいい下着つけてるな。
「え?外雨降ってるの知らないの?」
「雨降ってたのか?ぜんぜん気付かなかったぞ。それより早くシャワー浴びたほうがいいぞ」
「うん、そうする」
妹が風邪引いたらかわいそうだからな。
お風呂場へ行く妹を見届け俺はリビングへ行った。リビングでは、母さんが、夕食を作っていた。
「お帰りなさい宗ちゃん」
「ただいま母さん。」
そうだ、母さんにも聞いてみよう。
「母さん、愛情って具体的に何かな」
「なぁに急に、宗ちゃんったら結構恥ずかしいこと聞くのね」
なに照れてんだ。まったくいい年して。母さんは頬リンゴのように赤らめて照れている。でも、料理の手は止めない。さすがベテラン主婦
「いいから教えろよ」
「そうね、愛っていうのは人間誰しもが潜在的には持っている感情だと思うのよね。だって宗ちゃんだって大切にしたい人とかいるでしょ」
「そりゃあいるよ」
「じゃあもう愛情ってわかるよね。もちろん私は宗ちゃんを愛してるわよ」
「わからないよ!」
「まあ、まだ若いんだから色々悩んでちょうだいよ」
そういって何でもなかったのかのように鼻歌を歌いだした。
「もうなんだよ」
俺は自分の部屋に戻ろうとした。そこへお風呂からでてきた日葵がいた。
「お、日葵」
「お兄ちゃんどうしたの? 」
「ちょっと聞きたいことあるから俺の部屋行こう」
「わかった!いいよ」
そういって二人で俺の部屋に入った。
「単刀直入に聞くぞ日葵」
「ん?」
「愛情ってなんだとおもう」
「愛情?そんなの簡単じゃない」
「簡単だと?そうなのかな」
「だって私はお兄ちゃんを愛してるよ?」
日葵の一言はとても俺の心に刺さった。爪楊枝でさされたような感じではない。優しいかつ丸いなにかでつつかれようだ。
「そ……それはつまりどういうことだ?」
「わからないの?大好きだし大切にしたいってこと!」
「大切にする、大好きか」
「それで、なんでこんなこと聞くの?」
目を輝かせてこちらを見ている日葵をがっかりさせるわけにはいかない。映画を作ってる何て言ってもつまらないだろう。
「日葵の透けてる下着がかわいかったから!」
「!!!!」
「なんなの!?バカ!愛してるとか関係ないじゃん!」
「あれ?え?」
とても顔を赤らめて明らかに怒っている。
「い、いやそんなつもりは……」
「変態!変態!もういや!」
バタン!っと勢いよく扉を閉めて部屋を出ていった。
「あんなに怒らなくてもいいのに」
俺はそんなことより、やる気に満ち溢れ、早速原案を書こうと紙とペンを用意していた。




