私が浄化します~ベニー番外編
《前回の話の、結果的に節子によって廃墟に置き去りにされたハナちゃんというぬいぐるみが、ユチオの元へ行くまでの話》
「節ちゃん迎えにきて」
と、パペット人形のハナちゃんは、そう思いながら廃墟で節子を待ち続けた。しかし、待てども待てども節子は来ない。いつまで待っても節子は来ない。
そうするうちに、ハナちゃんはいつの間にか"呪いのぬいぐるみ"になってしまったのだった。
ハナちゃんは、廃墟に来る人間達をおばけぬいぐるみとなって、次々と怖がらせていった。すると、噂に噂を呼び、ベニーが浄化に来たのだった。ベニーはユチオの仲の良い友達の1人で浄化を得意とする妖精だった。
ベニーは薄ピンクがかった肌色の毛むくじゃらの体長15cm程の小さい妖精だった。
ベニーが廃墟に来た時に、ハナちゃんからものすごい負のオーラを感じた。
ベニーは、長い間ハナちゃんが節子から置き去りにされた寂しさ悲しさから、そうなってしまったことがわかった。
ベニーは星形のようなステッキを取り出し、それをハナちゃんに向けた。するとステッキの先の星形から、正のオーラが出てきてハナちゃんを浄化し始めた。
「ユチオの所へ行っておいで」
そう言い残しベニーは帰っていった。
浄化されたハナちゃんは、ベニーによって瞬間的にユチオの住む空間に移動させられていた。
ハナちゃんは、ベニーと同じような、形、大きさ、種類のくすんだクリーム色の毛むくじゃらの生き物が動いて何かをしているのをみた。
『"ユチオ"ってこの生き物のことかな?』
と、ハナちゃんは思った。
その生き物は、10cm位の大きさの星形のかけらを1つ1つ拾って大きな籠に入れていた。
「ユチオかい?」
ハナちゃんは口を開いた。
「ユチオだよ?」
毛むくじゃらの生き物はそう答えた。




