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願い事が叶う星形の物体  作者: 後東衣桜利


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13/16

本当の自分で生きたい~ゆうこの場合

ここはピンクと黄色の不思議な空間である。

体長15cmほどの妖精ユチオは、1人でこの空間で過ごしている。

ユチオの前にゆっくりとした歩きの、腰が曲がっているのか、体をくの字にくねらせた高齢女性がやってきた。

網目の粗いザルに星形のかけらを乗せているが、ザルからは物体が何故か落ちない不思議な現象がある。

星形の物体を拾っているクリーム色の毛むくじゃらの小さな獣に高齢女性は話しかけてきた。

「白い猛獣さん」

「ユチオだよ」ユチオは答えた。

「ユチオさん…」高齢女性は声をかける。

「ユチオさん…私…もう嘘はつきたくないの…本当の自分で生きたいのよ…」

ユチオはチラ…と高齢女性の方を見てこう言った。

「本気かい?」

「本気です。本気…」

高齢女性は何やら熱にうなされるようにそう言った。

ユチオは、小銭の10円玉位の大きさの、星形のかけらを1つを女性に、そっと渡した。

女性は、それを受け取り、手のひらの中にそっと包み込んだ。

また手のひらを広げると星形のかけらは無かった。


その高齢女性の名前は【ゆうこ】と言った。


ゆうこはある家に昔から置いてある操り人形だった。腰は曲がり気味の高齢女性の姿をしていた。遠い昔はわからないが、今は誰もその人形に興味を示さない。

ゆうこは、自分についてる操り糸から抜け出し、自分の足で歩き出した。


翌朝、ゆうこ人形は操り糸を残して消えた。

それに気付くものは家族の中で誰もいない。


人形はどこへ消えたのだろう?







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