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猫を飼ってる知り合い
その時だった。
「……ん?」
私達三人の様子を見守っていたアルベルトが、
何かに気づいたように声を漏らした。
視線の先には、私の足元。
ネロがいる。
「猫!?」
アルベルトの表情が変わった。
先ほどまでの真面目な顔が、嘘のように柔らかくなる。
「なんて可愛い!」
「え?」
アルベルトはしゃがみ込み、ネロをじっと見つめた。
「黒猫ですね。かわいそうに…手、痛いよね」
そう呟いた次の瞬間には、もう完全に猫に夢中になっていた。
「おいで。怖くないですよ」
手を差し出す。
ネロは少し警戒したものの、アルベルトの指先の匂いを嗅いだ。
「……!」
アルベルトの顔がぱっと明るくなる。
「触らせてくれました!」
「アルベルト」
セドリックが呆れた声を出す。
「はい?」
「僕を探してたんじゃないの?」
「もちろんです、殿下」
そう答えながらも、アルベルトの視線は完全にネロへ向いている。
「猫が好きなの?」
フィオナが尋ねる。
「大好きです」
即答だった。
私は思わず笑ってしまった。




