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07

 さて、連れ去れた少女はただ走る。だが、

「……はぁはぁ、ここまで来れば……」

「……ここまで、来れば……、なんだ?」

 魔王に追い付かれ、少女を連れ去った女は恐れ戦く。魔王の登場に驚く女。対して、少女は感情の動きはなく、ただ其処にある。

「……な、な、な、何で……?」

「“何で?”、そんなの決まって居ろう。我にとってこの程度、造作もない。さて、我の気が変わらぬうちに去れ。然もなくば、殺すぞ!」

 魔王のその脅しに女はその場に少女を残して慌てて逃げる。

「……まったく、うかうかと余所見も出来んな……」

 そう言うや、魔王は少女を伴い来た道を戻っていく。


「よう! 見付かったみたいだね」

 魔王が元居た場所に戻ると、メカニックがおり、ジューシーな串肉を食べていた。

「ほう、お前、美味そうなの喰ってるな? どこだ?」

 魔王はメカニックの串肉を見て、腹が刺激されたようでメカニックに問うた。すると、メカニックにはあぐあぐと食いながら、“あっちだ”と首をしゃくる。

 串肉を二本買って、一本を少女に渡し、もう一本を囓る。滴る肉汁を拭うことなく、ガブリと平らげる。


 ──魔王は気付いていた。少女を攫った件の女がまだ狙っていることに。


 町を出て、地上要塞へと帰り着きメカニックが操縦席に座ると、自動運転でテキトーに走らせる。すると、町から一体のロボットが後を付けているのが見てとれた。

 暫く、進み、態と停止。地上要塞はエンジンを停止し、魔王は考えていた。

「(さてさて、どうしたものか? ロボットで迎え撃つか?)いや、ここは我が、出た方がいいか?」

「ふっふっふっ、相手は格上。あの町を守ってる連中の中でも、かなりの強者だよ? それをいきなり生身で迎撃とか、ロボットの経験値にならない事をしないでよ」

「だがな、事実、我の乗るあのロボットでは太刀打ちできんぞ?」

「そこはそれ。一先ず、試しにロボットで迎撃しなよ。」

 魔王は更に暫し考えて、

「よかろう。今回は腕試しとして、どこまでやれるか見てやるとしよう」

 そう結論を出すと、魔王はロボットの格納庫へ。


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