06
「……なあ、今更だがよ、魔王ちゃんが連れてるその娘はなんなんだ?」
メカニックは先程のロボットを解体しながら問うてきた。それは、何気ない質問。
魔王は一瞬だけ逡巡したが、徐に口を開く。
「……ふむ、そうさな。彼女は諦観しておる。我は彼女に“コツコツと何事も行えば成し遂げられる”ということを実践しようとしておる。が、だ。なかなか仲間が集まらなくてな。それ故に、こうして、この地に武器を求めた。スーパーロボットをな」
それは魔王の偽りなき言葉。だが、回答になっていない。それでも、それ以上は話すつもりはないようで魔王はただ黙る。
メカニックにはその言葉の真意を図るつもりはなく、
「へーえ、そうなんだ」
と応えるのみ。そこへ、魔王が口を開いた。
「ところで、貴様は何故、魔力で動くロボットを造った?」
「……そうだね、ボクはね、この惑星には収まらないビッグな女だってことを証明したいのさ。故に、魔力をエネルギー源にするロボットを造った。超物理の法則が成り立つのは“この惑星の中だけ”だからね。」
そう曰い、メカニックにはロボットの解体を再開。魔王もそれ以上は聞くこともなく、黙して地上要塞が進む先を見据える。
地上要塞が自動運転で次に辿り着いたのは、ルビナクという大きな都市だった。
「…………ふむ、此処はかなりヤバいな……」
魔王がもらした言葉は、いま現在、ドンパチをしているロボット同士の戦っている様を見詰め、ニマリと嗤う。どうやら、魔王は戦闘狂のようで、彼女の腕はワナワナといまにも飛び出さんばかり。
「……おいおい、魔王ちゃん。アンタが生身で戦っても、ロボットは成長しないよ」
魔王に釘を刺すメカニック。そして、魔王は、
「……わかっておるわ。……まったく、我だけなら、此奴らを蹴散らしてやるのに……」
口惜しそうにそう言うと、地上要塞の中へ。
「ところで、我らは町の中に入れるのか?」
魔王はメカニックに問う。それは、町の門の手前。地上要塞は少し離れたところに隠してある。
「大丈夫、大丈夫。実際、町を守ってる奴も、攻め落とそうとする奴も、普通に町に出入りはしてるからな」
「そうか」
なんとも釈然とはしないが、メカニックにの言った通りに普通に町へは入れた。町の中は市場がたち、そこかしこで威勢のよい声が響く。
魔王はあちらこちらと見て回る。メカニックは、先のロボットを解体したパーツを持ち、あっちの店やこっちの店で話し込んではパーツを売ったり、又は買ったりしていた。
暫く、魔王が町を見ていると、目立つ髪色の女が、なんと、少女を連れ去る。




