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# 第八話 初代魔王の継承者 『本当の試練は今から始まる――』

# 第八話 初代魔王の継承者


『本当の試練は今から始まる――』


初代魔王アークスの声が闘技場に響く。


数万人の観客は言葉を失っていた。


伝説。


神話。


おとぎ話。


そう思われていた存在が、今、目の前にいる。


「ありえない……」


ルシオンですら驚いていた。


---


アークスはグランを見る。


黄金でもない。


銀髪でもない。


圧倒的な才能もない。


どこにでもいそうな少年。


だが――


その瞳だけは真っ直ぐだった。


『グラン』


「は、はい!」


『お前はなぜ魔王になりたい?』


突然の質問。


グランは戸惑った。


世界征服?


権力?


名誉?


違う。


少し考えて。


そして答えた。


「みんなを笑顔にしたい」


会場が静かになる。


「俺、弱かったから」


「ずっと馬鹿にされてきたから」


「だから分かるんだ」


グランは拳を握る。


「泣いてる奴を放っておけない」


「寂しい奴を放っておけない」


「そんな魔王になりたい」


---


アークスは笑った。


とても嬉しそうに。


『そうか』


『なら安心した』


「え?」


その瞬間だった。


闘技場の空が割れた。


バキィィィィン!!


まるでガラスが砕けるような音。


巨大な黒い亀裂が現れる。


「な、なんだ!?」


「空が!」


観客が悲鳴を上げる。


---


その裂け目から現れた。


巨大な影。


黒い翼。


無数の赤い目。


見るだけで恐怖を感じる存在。


リリスの顔が青くなる。


「嘘……」


ゼクトも目を見開いた。


「封印が解けたのか……!」


---


アークスが険しい顔になる。


『まさか奴が……』


グランが叫ぶ。


「知ってるのか!?」


アークスは頷く。


『千年前』


『私が唯一倒しきれなかった敵だ』


会場が凍り付く。


伝説の魔王でも倒せなかった存在。


そんな化け物が目の前にいる。


---


怪物は笑った。


『久しぶりだな、アークス』


その声だけで地面が震える。


『だが、お前はもう死んでいる』


『今の魔界に私を止める者はいない』


---


その時。


ルシオンが前へ出た。


「それはどうかな」


黄金の魔力が溢れる。


観客が歓声を上げる。


続いて。


レオン。


セドリック。


魔王候補たちも集まる。


「こんなところで終われるかよ」


「魔界は俺たちの世界だ」


「守るぞ」


---


グランは驚いた。


今までライバルだった。


競争相手だった。


それなのに。


みんな立ち上がっている。


---


そして。


リリスが隣に立つ。


「グラン」


「ん?」


「負けたら許さないから」


そう言いながら。


そっと手を握った。


顔は真っ赤だった。


「絶対生きて帰るわよ」


---


システム起動


【魔界防衛戦】


参加者確認


・グラン


・ルシオン


・レオン


・セドリック


・リリス


報酬


???


---


グランは深呼吸する。


怖い。


正直めちゃくちゃ怖い。


でも。


逃げたくはなかった。


「みんな」


仲間たちを見る。


「力を貸してくれ」


その瞬間。


闘技場中から歓声が上がる。


---


好感度エネルギー


10000


30000


50000


100000


---


「えええええ!?」


数字がおかしい。


システムが悲鳴を上げている。


---


アークスは笑った。


『見せてみろ』


『私が選んだ継承者』


『新しい魔王の力を』


---


巨大な怪物が咆哮する。


グランは剣を抜く。


仲間たちも構える。


そして――


魔界史上最大の戦いが始まった。


## 次回予告


**第九話「魔界連合軍」**


最強の敵に挑むグランたち!


ルシオンとの共闘!


レオンの本気!


そしてリリスに秘められた力が目覚める――!


「みんなの想いは、絶対に負けない!」


激闘開幕!


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