# 第七話 最強のライバル
# 第七話 最強のライバル
「君を倒しに来た」
ルシオンの言葉に、広場がざわついた。
魔界最強の天才。
三年連続ランキング一位。
そんな男が、わざわざ十五位のグランを指名したのだ。
「いやいやいや!」
グランは慌てて手を振る。
「俺まだ新人だぞ!?」
「知っている」
「なら帰れ!」
「断る」
即答だった。
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その時。
試験官が前へ出た。
「面白い」
ニヤリと笑う。
「なら公開決闘を行う!」
観客が沸いた。
「おおおおお!!」
「見たい!」
「ルシオン様だ!」
「グラン頑張れ!」
会場はお祭り騒ぎ。
グランだけ胃が痛い。
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そして三日後。
魔王闘技場。
数万人の観客が集まっていた。
実況席まである。
「本日のメインイベント!」
司会者が叫ぶ。
「魔界最強ルシオンVS奇跡の新星グラン!!」
歓声が響く。
ドォォォォォ!!
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控室。
グランは震えていた。
「無理だろ……」
相手は魔界最強。
勝てる未来が見えない。
すると。
コンコン。
ドアが開く。
リリスだった。
「緊張してるの?」
「してる」
「正直でよろしい」
少し笑う。
そして。
リリスは小さな箱を渡した。
「これ」
「何だ?」
開ける。
中には黒い指輪。
美しい魔石が埋め込まれている。
「お守り」
「え?」
「絶対負けないで」
その言葉に。
グランの胸が少し熱くなった。
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闘技場。
ついに試合開始。
ルシオンが現れる。
歓声が爆発した。
「ルシオン様ー!」
「かっこいい!」
「結婚してー!」
相変わらずすごい人気だった。
続いて。
グラン登場。
「グラン!」
「頑張れー!」
「負けるな!」
前より応援が増えていた。
それだけで少し嬉しかった。
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開始の鐘が鳴る。
カァァァン!!
次の瞬間。
ルシオンが消えた。
「は?」
速い。
見えない。
そして。
ドゴォォォン!!
グランは吹き飛ばされた。
壁に激突する。
「がはっ!」
会場が静まり返る。
たった一撃。
圧倒的だった。
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ルシオンはため息をつく。
「期待外れだな」
「……」
「君は本当に魔王候補か?」
観客もざわつく。
実力差は明らかだった。
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だが。
グランは立ち上がる。
足が震える。
体中が痛い。
それでも。
立ち上がる。
「まだ終わってない」
ルシオンが眉を上げた。
「ほう」
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観客席。
バルドが叫ぶ。
「グランー!」
ミアも叫ぶ。
「頑張って!」
リリスも立ち上がる。
「負けるな!」
そして。
会場中から声が上がり始めた。
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好感度エネルギー流入
+500
+1200
+3000
+5000
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「なっ!?」
システムが暴走する。
今まで見たことのない数字。
魔王の魅力が輝き始める。
紫色の光が闘技場を包んだ。
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ルシオンの顔から初めて余裕が消えた。
「その力……」
驚き。
そして。
どこか懐かしむような表情。
「まさか……本物なのか」
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その瞬間だった。
グランの頭の中に声が響く。
今まで聞いたことのない声。
低く。
優しい声。
『ようやく会えたな』
「誰だ?」
『我が名はアークス』
グランの瞳が見開かれる。
『初代魔王だ』
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闘技場の上空。
巨大な魔法陣が出現する。
空が裂ける。
大地が震える。
観客が悲鳴を上げる。
そして――
伝説の魔王の幻影が現れた。
魔界中が凍り付く。
「ありえない……」
「初代魔王……?」
「伝説が……」
誰もが息を呑んだ。
そしてアークスは言う。
『グランよ』
『本当の試練は今からだ』
## 次回予告
**第八話「初代魔王の継承者」**
ついに明かされる魔王の魅力の真実!
なぜグランが選ばれたのか!?
そして闘技場を襲う謎の敵!
ルシオンと共闘することになる!?
魔界の運命が大きく動き出す!




