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# 第六話 伝説の魔王の秘密

# 第六話 伝説の魔王の秘密


「その力を使えば――世界を支配できる」


男の言葉に、グランは眉をひそめた。


「興味ないな」


「……何?」


今度は男が驚いた。


「俺は世界征服なんてしたくない」


グランは腕を組む。


「それより友達増やしたい」


「は?」


「あと人気も欲しい」


「いや、そこは魔王になりたいとかだろ!」


男は思わずツッコんだ。


初対面なのに。


---


「面白いな」


男は苦笑した。


「私の名はゼクト」


「ゼクト?」


「千年前、伝説の魔王アークスに仕えていた」


グランは固まった。


「千年前?」


「そうだ」


「嘘だろ」


「本当だ」


「どう見ても三十代くらいだぞ」


「魔族だからな」


「便利だな魔族!」


---


ゼクトは真剣な顔になった。


「グラン、お前の力は特別だ」


「魔王の魅力……か」


「そうだ」


千年前。


魔界は戦争だらけだった。


強い者が弱い者を支配し、


裏切りや争いが絶えなかった。


そんな時に現れたのが、


伝説の魔王アークス。


彼は歴代最強ではなかった。


歴代最高のイケメンでもなかった。


だが――


誰よりも仲間に愛された。


「それが《魔王の魅力》だ」


ゼクトは語る。


「人の信頼や想いを力に変える能力」


「つまり俺は人気者になるほど強くなる?」


「簡単に言えばそうだ」


グランの目が輝いた。


「最高じゃん!」


「そこか!?」


---


翌朝。


ドンドンドンドン!!


家のドアが壊れそうな勢いで叩かれた。


「グラン!」


「開けなさい!」


聞き覚えのある声。


嫌な予感しかしない。


ドアを開ける。


そこには。


リリス。


大荷物を抱えていた。


「おはよう」


「おはようじゃない!」


「今日から住むわ」


「帰れぇぇぇぇ!!」


---


リリスは勝手に家へ入った。


「狭いわね」


「悪かったな!」


「でも嫌いじゃない」


「褒めてるのかそれ」


完全にマイペースだった。


---


その時。


システムが表示された。


---


緊急クエスト発生


【リリスと仲良くなれ】


報酬


???


失敗


機嫌が悪くなります


---


「失敗の方が怖い!」


グランは叫ぶ。


リリスは不思議そうな顔をした。


「どうしたの?」


「なんでもない!」


---


その日の午後。


二人は町へ出た。


すると。


周囲の視線が痛い。


「おい見ろ」


「リリス様だ」


「なんでグランと一緒なんだ?」


嫉妬の嵐だった。


特に男性陣。


目が怖い。


とても怖い。


---


そんな中。


広場に巨大な魔法陣が現れた。


ドゴォォォォン!!


空が揺れる。


大地が震える。


魔族たちが騒ぎ始めた。


「な、なんだ!?」


「転移門だ!」


「しかも王城級の!」


すると。


門の中から現れた。


一人の男。


黄金の髪。


圧倒的な存在感。


美しい顔。


そして背中の巨大な黒翼。


観衆がざわめく。


「まさか……」


「帰ってきたのか!?」


リリスの表情が変わった。


「嘘でしょ……」


男は静かに微笑んだ。


そして真っ直ぐグランを見た。


「君が噂のグランか」


嫌な予感がする。


ものすごくする。


男は優雅に礼をした。


「私はルシオン」


その名前を聞いた瞬間。


会場が震えた。


魔王候補ランキング。


三年連続一位。


魔界最強の天才。


そして――


リリスの元婚約者だった。


「ようやく会えた」


ルシオンは笑う。


だが目は笑っていない。


「君を倒しに来た」


グランは頭を抱えた。


「なんで俺、次から次へと面倒事が来るんだよぉぉぉ!」


## 次回予告


**第七話「最強のライバル」**


魔界最強の天才ルシオン登場!


実力も人気も桁違い!


そして始まる公開決闘――!


グラン最大の危機が訪れる!


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