ピンク髪と青髪、二人のヒロインのおかげ
本日、[日間]現実世界(恋愛) 連載中 1位 になりました!読者の皆様、本当にありがとうございます!!!m(__)mランキングで1位なんて投稿を始めて以来、初めての経験で、感無量という言葉を実感しています!
「終わったぜぇ~」
俺は全身を脱力させ机に突っ伏した。
解放感がハンパない。
教室内の空気も一気に弛緩しているのがわかる。
そこかしこで、遊びに行こうっていう賑やかな会話がされていた。
試験監督の教師が答案用紙を持って教室を出て行き、今、期末テスト最後の科目が終わったのだ。
今日まで長かった。ほんっっとぉ~~に、長かった。
体力には相当自信があるが、正直もう精神的にクタクタだぜ。
約2週間、勉強、勉強、勉強の日々だった。
テストが始まってしまえば後は本番だけ、という訳にもいかず、翌日の科目を可能な限り暗記していたのだ。
冗談抜きで、前世を含めて、もしかしたら一番頑張ったかもしれない。
これで赤点があったらマジで落ち込むぞ。
できることはやりきったっていう思いもあるし、ある意味いい経験ができたと言えなくもないが、こんな詰め込みはもう二度としたくない。
ま、今まで学校をサボってきたツケを払っただけで、つまりは俺の自業自得なんだけどな。
ただ、これからはちゃんと学校に通うつもりだし、ここまで苦労することはないだろう。
「玲旺くんお疲れさま。ふふっ、完全に気が抜けてるわね」
「お~、望愛もお疲れさん。やっと全部終わったからなぁ。当分勉強はしたくねえ」
労いに来てくれた望愛に、俺は片手をひょいと軽く上げて応える。
それから、体に力を入れ直し、上体を起こした。
すると、女子二人がこっちを見てニヤニヤしているのが目に入った。
この間話をした望愛の友達、園田と村井―――名前は後から望愛に聞いた―――だ。
二人も俺と目が合ったと思ったのか、手を振ってきたため、ニヤニヤ顔に若干イラっとしつつ、一応俺からも軽く手を上げて応えておいた。
そこでふと気づく。
あれ?そう言えば、最近望愛と一緒にいるのに、あのウザい視線を感じてない気が……?勉強ばっかしてて気づかなかっただけか?
……ま、いっか。昇が睨んでこなくなったなら、俺のストレスも減るし、悪いことは一つもないからな。
「ふふふっ、ずっと頑張ってたものね」
なんだろう。いつもより、望愛の笑顔が朗らかに見える。
望愛も期末テストが終わって、晴れやかな気持ちになっているのだろうか。
俺まで自然と口元に笑みが浮かんだ。
「望愛と美涼のおかげだけどな。俺一人だったら、間違いなくここまでやれなかったし、そもそもテスト勉強なんてしなかっただろうからよ」
「少しでも力になれたのなら嬉しいわ。けど、毎日勉強をし続けたのは、やっぱり玲旺くんの頑張りよ」
「ありがとよ。結果を見ないと何とも言えないのが情けねえが、お前達との約束もあるし、赤点は全科目回避できたと思いてえな」
「そうね。私も、玲旺くんの夏休みの予定が補習でいっぱいになってしまわないように願ってるわ」
揶揄うような表情から、望愛がそんな結果になるなんて微塵も思っていないとわかる。
「縁起でもねえこと言いやがって。俺だってそんな夏休み、ぜってー嫌だわ」
だから俺も、赤点なんてないと自信を持っているかのように、笑いながら軽いノリで答えた。
本当、望愛の信頼に応えられてるといいんだけどな―――。
内心ではそんな不安をちょっとだけ抱えながら。
「ふふっ、ごめんなさい。とりあえず今日は三人で打ち上げを楽しみましょう?」
最後の勉強会のときに、これから追い込みをかけるためにもモチベーションを上げようと、美涼が期末テスト最終日の打ち上げを提案してきたのだ。
これに望愛と俺も賛成した。
「だな」
その後、帰りのホームルームが終わると、俺と望愛は、足早に昇降口へと向かった。
程なくして、美涼も合流したので、俺達は三人で、早速学校を後にしたのだった。
道中の話題はやっぱりというか、期末テストについてが多かった。
その中でのことだ。
「玲旺君。それで、その……、手ごたえはどうだった、かな?」
美涼がめちゃくちゃ不安そうに、恐る恐る訊いてきた。
「大丈夫だ。結構できた気がするから赤点はねえよ。たぶんな?」
俺は自信がある雰囲気を出してニヤッと笑った。
今の俺に絶対なんて言えねえけど、できるだけ安心させるように言ってやりたかったんだ。
「そ、そっか。よかったぁ……」
美涼は、心の底から安堵したかのように、大きく息を吐く。
「なんだ?そんなに不安にさせちまってたか?これでも約束を守るために、結構頑張ってたんだぜ?」
「い、いや、違うんだ。そうじゃなくて、……私から勉強を見るなんて言って、宿題までさせておいて、もしも結果が伴わなかったらあまりにも玲旺君に申し訳なくて……。玲旺君がすごく頑張ってるのを見てたからこそ、余計にね……」
本当にこいつは……。
責任感が強すぎるっつうか、とことん実直な性格をしてやがる。
自分には厳しいくせによ。
「まったく、そんな風に思ってたのか。いいか?俺が勉強を続けられたのも、テストが終わった今、それなりの手ごたえを感じられてるのも、全部美涼と望愛のおかげだ。だから申し訳なく思うことなんて何もねえよ。マジでありがとな」
俺は、感謝の気持ちを最大限伝えたくて―――、気づけば美涼の頭を優しく撫でていた。
「っ……、う、うん……!」
美涼は、耳まで赤くしながら、大人しくされるがままになっている。
普段のお姉さんっぽい雰囲気とは全然違っていて、そんな美涼もすげー可愛くて、俺までちょっと顔が熱くなってる気がするぜ。
そんな俺達を見て、望愛は肩を竦めて苦笑していた。
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