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氷点下を操りし剣聖  作者: 氷菓
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3/16

嫌な相手

俺たち新入生は言われた通りに各自指定された

教室に移動した。

(俺の教室はここか)

中に入ると来てないのは俺一人だった。

「遅すぎるぞ、こっちはずっと待ってんだぞ」

「兄さん落ち着いて」

(兄妹か、めずらしいな)

「ごめん、少し道に迷っちゃって」

「チッ」

彼はそのまま前を向いた。

「はぁい、みんなが揃ったのではじめていきましょうか」

喋りだしたのは前にいた若い女の人だ。

「私がこのクラスを担当します中里です」

(なんかおっとりした人だな)

「これからみんなの力をみたいので今から格技場にいきましょうか。自己紹介はその後にしましょう」

そう言って先生は教室を出ていった。

他の生徒達は先生についていく。

当然俺も一緒についていった。



格技場に着いた俺たちはその大きさに驚いた。

縦の長さは約200m横の長さは150mぐらいあり、

高さは七階建て、地下は二階まである。

地上七階は格技場、地下二階は各自のトレーニングルームになっているそうだ。

おそらく全てのクラスが同時に使用できるように

なっているのだろう。

「みんなこっちよ」

そう言って先生が中に入っていったので俺たちは後を追った。

エレベーターに乗り着いたのは五階。

今はここしか空いてないらしい。

と言ってもどの階も造りは同じだから変わらない。

「降りた人から変化チェンジ)を発動されて待ってて」

皆おのおのの変化チェンジ)を発動させていく。

変化チェンジ)は一度発動させてしまえば後は

すぐに発動出来るようになっている。

しかし俺はまだ変化チェンジ)を発動させなかった。

「それではみんなの準備が出来てそうなので

いきなりですが模擬戦をしましょう」

しかしそこで一人の生徒が手をあげた。

ずいぶん大人びている。かなりの美少女だ。

「どうしました、白石さん」

「模擬戦をするには早すぎませんか?武器や能力をまともに扱えない私たちには難しいです」

先生は少し考え込んだ後、

「そうですか。では30分間練習の時間をとります。

これで大丈夫ですか?」

「はい、ありがとうございます」

「それじゃあ、各自練習を始めてください。

数人のグループになってやって貰っても構いません。」

皆武器や能力に慣れる為に必死で練習をした。

時折先生が生徒に教える様子が見えた。

俺も能力の確認だけしていると

「よっ」

一人の生徒が話かけてきた。

「良かったら一緒に練習しねーか?」

「いいよ」

「おぉ~、サンキューな」

その生徒は剣を片手で軽々と振っていた。

「なんだ、結構出来るんだ」

俺は素直に感心した。

「これでも剣道少しかじってたからな。驚いたろ」

「驚いたよ。なんせあまり剣を使える人がいないと思ってたから」

「へへっ。俺の名前は片山結斗、よろしくな」

「俺は桐原楓。よろしく、結斗」

俺たちは握手した。

「お互い頑張ろうぜ」

「あぁ、負けるなよ」

「当たり前だ。楓こそ負けるんじゃねーよ」

「そのつもりだ」

「じゃあな」

そう言って結斗は去っていった。

すぐに30分はたった。

「それでは始めていきます。今から一人ずつくじを引きに来て下さいね。それで対戦相手が決まりますよ」

生徒は重い足取りでくじを引きにいく。

「よっしゃー!10番!おい、10番誰だ!?」

「17番かぁ~。あまり強くない人がいいなぁ~」

次々くじを引いていく。

やがて俺に回ってきた。

(20番か、となると最後になるな)

1クラスあたり40人だ。つまり2で割ると20になり、最後ということだ。

(そういや、結斗は何番だったろ)

しかしなかなか結斗は見つからない。

(まあ、いずれ見かけるだろうしいっか)

「全員引き終わったようなので1番始めていきますよ。」

入学時にクラスごとにバッジが配られている。

そのバッジには障壁プロテクトつまりシールドのようなものが展開できる。

それを展開し、相手の障壁プロテクトを破壊した方が勝ちになる。

しかし、みんな練習したと言ってもたかだか30分程度。

言い方は悪いが素人が30分で変わる訳がない。

だから勝負は一方的だった。

男子と女子が当たれば9割男子が勝ち、

同性同士が当たれば力の強い方が勝つ。

だから決着はすぐにつく。

当然俺の順番もすぐに回ってきた。

「はい、じゃあ最後。桐原楓君と山城剣介やましろけんすけ君」

(男らしい名前だな。俺もあんな感じが良かった)

そう思いながら対戦相手を見てみると、

「はっ、なんだお前かよ。ずいぶんと女みたいな名前だな、迷子のお坊ちゃんよ」

教室に入った時に文句を言ってきたあいつだった。

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