表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

1−5. 皇女の治療

 フレドリック王子が出した王家の馬車で、アンジェリーナ皇女と帝国大使の付けた侍女は貴族街を走っていた。


「これから向かうエルフィン伯爵家の二人の兄弟が揃って熱を出しているとの事なんだ。熱さましは高騰化しているが、入手して飲ませているものの中々熱が下がらないと言っている。診断して、治せるものなら治して欲しい」

「見てみないと分かりませんが、最善を尽くします」

「よろしく頼む」


 エルフィン伯爵家では伯爵夫妻が玄関の外で出迎えた。

「この度はフレドリック殿下とアンジェリーナ皇女をお迎えする栄誉に預かり、恐悦至極にございます」

「出迎えありがとう。だが、夫人はご子息の容体が心配だろうから、すぐに診断に入ろう。案内してもらえないか」

「ありがとうございます。それでは、こちらにございます」


 二階の子供部屋で子供が一人ベッドに寝ていた。皇女は持って来たハンカチを二つに折り、口元を覆った。フレドリックは毎度の事なので、部屋の外で待っていた。


 子供は時折涙を流しながら苦しそうな表情だった。皇女は子供の口の前に手を置き、魔力を流した。僅かに手のひらが光った。その後、喉、お腹の上と手のひらをかざした。


 俯いて少し考えた皇女は、近くにいる伯爵家の侍女に指示を出した。

「後ほどご子息にうがいをしてもらいます。水とたらいの準備をお願いします」

「すぐ準備させます」


 やはり布で口元を隠したメイド達が水とたらいを持って来た。その準備が出来たのを見て、皇女は子供の鼻に手をかざした。先ほどより明るく手のひらが光り、少しの間子供の鼻を照らした。


「鼻水を拭きとってください」

メイドが布で子供の鼻水を拭きとった。


 次いで皇女は子供の喉に手をかざした。しばらく喉を照らすと、皇女は更に指示を出した。

「うがいをしてもらってください」


 子供の上半身を起き上がらせて、メイド達は子供にうがいをさせた。子供はまだ青い顔をしていたが、若干吐く息が穏やかになった。


 部屋の隅で治療を見ていた伯爵夫人に皇女は説明した。

「とりあえず鼻と喉の炎症部分に回復能力を集中して、毒素をいくらか減らしました。うがいでそれを体外に出しましたので、当面若干は症状が緩和すると思われます。後は、身体の抵抗力を高める為に、粥には栄養のあるものをすりつぶして入れる様にしてください」

夫人は深く頭を下げた。

「ありがとうございます。少しでも子供が楽になるならありがたい事です」

「もう一人いらっしゃると伺っています。その子も同様に治療しましょう」

「はい、お願いします」


 もう一人も同様に治療を行った。皇女はとりあえず、すりつぶす等をした果実などから栄養を取らせる様に指示して伯爵家を去った。


 帰りの馬車で、フレドリックは皇女に話しかけた。

「皇女殿下は普段は口数が少ないのに、治療に際してはしっかりした指示を出される。見ていて心強いよ」

皇女は肩を竦めたた。

「申し訳ありません」


「いや、皇女殿下は賢明だ。周囲があなたの揚げ足を取ろうと手ぐすねを引いている。言葉を少なくする方が相手もやりづらい」

「深く考えたものではありません。性格的に言葉が少なくなるだけですので」


「不躾かもしれないが…正妃方の兄姉とは上手くいっていないのか?」

「それは当然です。正妃様の皇子と私の兄は一応帝位を争うライバルですから」

「皇帝陛下は後継をまだ決めておられないのか?」

「私は度々陛下からお言葉をいただく関係にありませんので…」

「そうか。それは失礼した」

 パスツールがワクチンを開発したのは1880年頃ですが、それ以前から感染症が空気感染すると思われていました。だから工業化が進んでいない時代にウィルスとか言う言葉を使わない様にしています。毒素、と言う言葉を使ったのはそういう事です。


 AI小説の様に文字が少ないなぁ…週末には頑張って文字数を増やす…のは10話以降になりますね…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ