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内見 2件目

「次はここになります。」

工場から少し離れるが、立地的には良さそうな所だ。

5階建てで綺麗な外観だ。


「ここ少し狭いんですよ。」

案内された部屋は、4階の角部屋。

「1DKになります。」

廊下の両側にキッチンと洗面台、お風呂が扉の奥に少し広めな部屋があった。

荷物が多いわけではないから過ごすのには問題はないかなと思いながら見回った。

神谷さんは何か思うことがあるのか、壁に背をつけて立っていた。


「鈴音さん、狭くないですか。」

「そうですか、私そんなに荷物が多い方ではないので大丈夫じゃないかな。」

まぁ、なんか初めての一人暮らしの部屋みたいだなというか、大学の時の部屋に似ているなと思ってしまった。

「えー、俺的にはもう1部屋欲しいな。」

神谷さんは、営業さんに聞こえるように言っている気がした。

「俺も泊まりに来ますし、1部屋ってやりにくくないですか。」

「そうっすよね、大学生の部屋見たいっすよね。」

思っているなら紹介しないでほしい。

「少し勤務地からは遠くなりますし、家賃も少し上がるのですが駅近物件行ってみますか。」

「そんな物件あるんですか、初めから紹介してくださいよ。」

「不動産の営業にも色々あるんすよ。」

少し意地悪そうな笑顔を見せる営業さんは、とても営業に向いていると思った。


「鈴音さん、そんなに見ちゃだめですよ。」

後ろにいた神谷さんに抱きしめられた。

「もぅ、アツアツですね。俺も彼女に会いたくなります。」

「彼女いるんですか。」

「そうっす、結構付き合って長いんで結婚も考えてるんす。」

こんなにチャラいのにそんなことも考えてるのかと感心しながら、部屋を後にした。


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