嫌ですね①
「完成が来月になり、機械移動を再来月に行い完了する予定だから3か月後ぐらいにお披露目になるかな。」
今は、新工場の今後のスケジュールと人員についての話し合い中
今まである2工場は近くにあるんだけれど、新工場は遠いので人員が一番厄介で今回で三回目の話し合いになる。
「品管は、西崎と森は決定だな。」
「はい、森が検査全般で私が現場全般を見る予定です、あと課長で誰が異動するか今検討中です。来年新卒で2人ぐらい雇用してくれる予定ですけど品管は人員不足なんでどうなるか分かりません。」
ここにいる全員が私より上で役職の人が多い。
「開発は誰が行くんだ。」
「私が開発も兼任できるので開発は異動ないらしいです。」
今話しているのは常務だが、結構仲良しなので嫌味を言っても気にしない。
「お前の仕事量やばくないか。」
「誰も異動したくないらしいですよ。開発の広い部屋を品管の部屋にしたいぐらいなんですけど。」
新工場建設が決まった時は開発も誰かが異動するってなっていたけれど、場所などが決まった時全員が拒否したってうちの上司が悩んでいた。
「お前が、大変になりそうだしあの部屋の意味が本当になくなりそうなんですが、開発部はどうゆうつもりでしょうか。」
常務は、この場にいる開発部長に話しかけていた。
「いや、それなんですけど。」
「全部署が2名は必ず異動となっているのですが。」
常務は圧がすごいので、開発部長は縮こまっている。少ない毛がさらに抜けるんじゃないかと開発部長の頭を見ていた。
「西崎、森が電話くれって言ってるぞ。」
どこかから帰ってきた営業部長の田邉さんが話しかけてきた。
「ありがとうございます、席外しますね。」
会議室から出て携帯を取り出して電話をかけた。
『もしもし、どうかした。』
『先輩、お昼帰ってきますか。』
『お昼は変える予定、どうかした?』
『現場から呼ばれて、部長が行ったんですけど無理だったらしくて先輩帰ってこないかって言われてるらしい。』
『どうゆう状態か知りたいから現場に連絡してくれる?』
『分かりました、すぐかけなおすんでそこにいてくださいね。』
電話が切られて、かかってくるのを待っていた。
「じゃあ、もう一度現場言って確認しましょうか。」
私がいた会議室の隣から人が出てくる感じがして、そっちを見ようとした時携帯が鳴った。
『もしもし。』
『先輩、現場で検査異常だそうです。』
『分かった、なるべく早く帰るわ。』
携帯を切った瞬間、誰かがこっちに来る気配がして振り向いた。
「鈴音。」
振り向いた先にいたのは、佐山さんだった。
「お久しぶりです、来られてたんですね。」
「なんで、連絡返してくれないんだ。」
「なんで、返さなくてはならないのですか。」
「僕が、復縁してあげるって言っているのに。」
でた、この自信満々男。
「私に佐山さんはもったいないですので結構です。今忙しいのですみませんが退いていただけますか。」
「鈴音が頷いてくれるまで、退かない。」
なんだこの男、他社で行っていいことではないと思うのだが。
「頷きませんので、退いてください。あと、後ろで社員の方が待たれてますよ。」
佐山さんの後ろに社員だろう方と、うちの新人営業がこちらを見ていた。
「でも、俺は」
「西崎、いったん休憩入るけどどうする。」
会議室が開いて中から田邉さんが、顔を覗かせた。瞬時に状況を把握して出てきて私と佐山さんの間に入ってくれた。
「佐山社長、どうかされましたか。西崎がどうかしましたか。」
「あ、いや。」
「後ろに皆様お待ちですよ。」
笑顔で、後ろを指さすのは怖すぎる。
「そうですね、失礼します。」
佐山さんは、肩を落としながら去っていった。
「お前まだ言い寄られてるのか。」
田邉さんが扉を開けながら、そう言ってきた。
「私にはその気はないんですけどね。」
「ナルシスト野郎だからな、俺はあいつより神谷さんの方が良いと思うぞ。」
「また、浜口さんですか。」
「お前の恋愛事情は、他社が絡んでくるからな。そういや今回のブッキング悪かったな、もう一度通達しといたから。」
「ありがとうございます。」
会議室にみんながいることを忘れて話していた。
「えっ、西崎ちゃんやっと次見つけたの。」
事務のお姉さん
「次は誰だ」
工場長
「ナルシスト野郎は、佐山社長だな。」
社長
他数名が口々と話し出した。
「私、あっちでごたごたあったらしいんで一回帰りますね。また、昼明けに来ますね。」
パソコンなどを脇に抱えて会議室を出た。




