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流行りの婚活したら、旦那の料理が美味しすぎた〜時短レシピに胃袋掴まれた同人作家嫁の日々〜  作者: 櫛田こころ


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第48話 推し活込みのウェディングフォトのあとに

 ウェディングフォトについては、結局スタジオ撮影での『和装』で決定となり。


 それぞれの母親たちに写真を送ろうということで、フレームもどうするかとか打ち合わせが進んでいき……決行日になると、更衣室でそれぞれ着替えることになった。


 万智子は、薄紫が好きなのでそれをベースにした牡丹の花柄。


 覚は白ではなく、黒の紋付袴に。


 お披露目し合えば、当然笑顔になるのも仕方がない。特に、覚は『嫁さんの艶姿』とやらを見れて感動しているのか、うっすら涙を浮かべているくらいだった。



「……そんなに?」

「選んでよかった、マジ似合う~~」



 そう。色は万智子が選んだが、花については覚がこれだと椿や薔薇ではなくて牡丹がいいと断言したのだ。万智子自身は、そんなに言うのなら……と、着ることに決めたので、文句は言わなかった。


 何故なら、ここのスタジオにはもうひとつ、大きなメリットがあったからだ。



「奥様。お借りしていたぬいちゃんたちのセッティング、いかがでしょうか?」

「お、おぉお~~!!」



 最近のスタジオ撮影の場合だと、客がオタクだろうが関係なく『推し活アイテム』を遠慮なくセッティングしてもいいというプランがあったからだ。せっかくの写真撮影で、好きなものに囲まれて撮れるのなら本望。


 あくまで、母たちに送るのとは別の写真用のセッティングだが、さすがはプロの仕事は素晴らしい。可愛く、それでいて丁寧に配置されていた。



「じゃあ、まずは。こっちのグリーン背景の前で」



 カメラマンの指示に従い、ポーズとかもアシスタントが丁寧に教えてくれる。その繰り返しをいくつかしたあとには、ぬいたちをセッティングしてもらったのを背景にはしゃいでもいいようなポーズで思い思いに撮影会を進めていくのだった。


 予想よりも、結構楽しく終えることが出来た。



「いや~~。詰め込めるだけ詰め込んだけど。ほとんど全部使ってくれるなんて思ってなかったよ~」

「そこはまあ、プロだしね?」



 約3時間くらいかけ、丁寧に写真撮影をこなし。着替えたあとは、併設のカフェで軽く休憩してから帰宅。


 後日、いくつかピックアップするのでもう一度来店してから使用する写真を選んで購入。式用のウェディングボードにもしたいので、十数枚は選ぶつもりだ。



「今日のご飯。もう決まってたんだっけ?」

「個人的に作りたいもんだけど。仕上げは今から」

「ほう?」



 それぞれ着替えてから、キッチンに集合。覚が冷蔵庫から出したのは、仕込みが済んでいる材料の数々だったが。



「どーしても、ジャンキーなもの食べたくない? 疲れたあとには」



 と、食材のひとつを持って、万智子に見せてくれた。市販のものだが、商品名を見て目を輝かしそうになってしまう。



「……ハンバーガー??」

「ダイエットもしっかり頑張ったし、今日くらい大丈夫だよ。切り替え切り替え」

「て、手伝うことない??」

「んじゃ、ポテト揚げるとこかな?」



 パティは覚がしっかり焼き。ほかの具材は、レタス、スライスしたトマトにオニオンリング。アボカドは旬でないのとお高めなので、今回はパス。


 代わりに、フレンチフライの冷凍ものでコストを考えたらしい。しっかり揚がったら、バッドに入れて塩を振る。


 バンズも片面ずつを炙るように焼いて、あとはマヨやソースもいっしょに挟んで専用の長いピックを刺すだけ。



「「いただきます」」



 半年前くらいに行った、B級グルメフェスタに行ったときのようなボリュームMAXとは言わないし、野菜も多め。だけど、肉厚なパティにマヨとソースの相性は抜群。トマトも高いだろうに、わざわざ買ってくれたのは嬉しい。



「おいひぃ~~。出来立て熱々なのが最高~~」

「まあ、少し前に食べたフェスのよりは野菜重視だけど」

「それでも美味しいよ~~。炭水化物だけど、ポテトもあるし。満足感大~」

「ならよかった。オニオンリングも美味いよな~」

「ね? 辛くないし、甘く仕上がってる~」

「そこは企業努力」

「なるほど~~」



 今日一日、なかなかに濃い時間を過ごしたものだが。


 夫婦になってからの、はじめてとは言わないが結婚してからの『共同作業』とも言えるイベントになった。式自体はもう少し資金と時間をかけてゆっくりと選びたいのはお互い様なので、まだまだこのままの日常が続くだろう。


 少しずつ変化していき。


 少しずつ、その一歩が大きいものになっていっても。


 これ以上にない、幸せな生活を送れるのだから文句のつけどころがない。


 やはり、あのオフ会でノリついでっぽい提案であれど、覚についていってよかったなと思った。


 ときどきだが、ロールキャベツ男子の部分は見え隠れするものの。基本的に相手の意見を尊重してくれるスパダリ。


 他人に欲しいと言ってもあげないし、万智子だけに惚れ込んでくれているから浮気の心配もなし。


 でなきゃ、家事でも一番面倒な炊事のほとんどを請け負ったりしてくれるはずもない。半分以上は趣味であっても。



(……掃除とか。そこはもうちょっと、丁寧に出来るように勉強しようかな?)



 大掃除のときも、結局は覚の指示がないとあんまり役に立たなかった気がするので……その辺も進歩できるようにしようと、目標を立てたのだった。


次回はまた明日〜

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