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流行りの婚活したら、旦那の料理が美味しすぎた〜時短レシピに胃袋掴まれた同人作家嫁の日々〜  作者: 櫛田こころ


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第47話 ウェディングフォトに向けてのダイエット?

「マチちゃん、そろそろなんだけど……」

「なに? さとくん、改まって??」



 新年を迎え、それぞれの家にも年始のあいさつはテレビ通話で終わらせたあと。


 なぜか、なぜか。覚は神妙な面持ちで、夕飯の最中に話を切り出してきた。今日は年明けセールでお値打ちになっていた、刺身を使った塩麹漬け丼。アボカドこそはないが、今日もそれなりに美味しく仕上がっていたから、万智子は文句ひとつも言わずにもぐもぐ食べていた。



「……資金はともかく、式について考えていきたいんだ」

「ぶっ! ……いきなり、だねぇ?」

「嫌?」

「嫌じゃないけど。私の方だって、貯蓄始めたばかりなのに。力になれなくない?」

「まあ、そこは仕方ないよ。だから、先に『写真』だけ撮ろうかなって」

「ウェディングの??」

「そ。そこそこ費用は抑えて、屋外はやめて室内のスタジオにするだけとか」

「……なるほど」



 結婚二年目になり、式とかについてはどうするとかも両家からは特に言われていない。一度軽く調べたりしたが、とにかく費用が膨大で簡単な海外旅行よりも必要だと知ったときには……軽い気持ちでバイトくらいはかけもちした方がいいのでは?と思ったくらいだ。


 しかし、ドミノの連載も好調でアシの仕事も増えてきた。担当する背景だったり、修正箇所を持ちかけられたりもしたのだ。週刊連載のため、まだまだ商業に不慣れな万智子では家事との両立で精一杯。とてもではないが、隙間時間にバイトは無理だ。


 だが、覚にも無理なく日常生活を過ごしてほしいと言われているのだから、そこは本当に無茶をしてはいけない。せっかく、劣悪環境になっていた元職場を円満退職に見せかけて辞めたのだ。次の職場がそうでないとも言い切れない。今の通話などのやり取りで上司から指示をもらうだけのがちょうどよかった。


 それを、覚も応援してくれているから、次のステップについても彼との相談無しに決めても良くないと思う。そこは、ちゃんと夫婦として考えていきたい。もう、ひとりで抱え込む必要はないのだから。



「和装とか洋装とか、そこは好きに選べれると思うよ?」

「むむ。そこは悩ましいな……一着だけでいいし」

「俺としては、本番洋装で写真は和装がいいな~」

「あーね。和装だと結構重たいって聞くし」

「別に式のお色直しで変えてもいいけど。……したい? お色直し?」

「む~~。憧れてはいなくないけど、実際どうなのかな? ドレスなんて大卒のときの懇親会でフォーマルぽいの着ただけだし。振袖は成人式だけだったもん」

「あれ? 袴は?」

「振袖で重かったから、普通にフォーマルにしただけ」

「まあ……苦手なら、ドレスにしちゃう?」

「いや。結婚についてなら、少し考える。なかなか着る機会なんてないもん」

「だよね?」



 と、この会話の二日後あたりに、万智子は少し気になって体重計を乗ったのだ。最近、食事量が少し多過ぎるのでは?と思ったため、本当に久しぶりに乗ってみた結果……。



(ぎゃ~~~~~~!!?)



 正月太りのせいもあってか、以前はそうでもなかったのに……それなりに、肥えてしまっていたのだ。原因のひとつは、明太子パーリィも含めた炭水化物祭りのせいだろう。年末前も出不精で自転車にも乗っていなかったし、晩酌もそれなりに増えていた。


 なので、フォトもだが結婚式を迎えるにあたって、ひとつの目標を掲げた。


 もちろん、適度なダイエットについて。



「……う~~ん。それについて責任は俺にもあるし。過度な食事制限は却下。米抜くとかもダメ」

「……じゃ、どうすれば?」



 覚にダイエットを目指すことを正直に話したが、食事制限し過ぎについては即却下されてしまった。


 かと言って、同じく過度の運動についてもすぐに却下された。



「腹八分目、くらいに身体を慣らすことかな?」

「腹八分目??」

「満足手前。適度な量で満足しないようにするればいいんだよ。特に、早食いしないようにするとかも有りだね」

「……てことは。何でも食べていいの?」

「脂質抑えたりとかは、昼ご飯とかで自分なりに調整できるでしょう? 朝夕は任せなさい!」

「うん?」



 と言って、その日の夕飯に作ってくれたのは……これまで食べたことがあるものばかり。



 豆腐の味噌漬け。

 サラダチキン。

 豆腐チヂミ。

 梅スープ。

 たたききゅうり。



 質素なように見えて、それなりに量の多い食事だった。



「こんなに食べていい?とか思うけど。カロリーとかのエネルギー消費を促す食材ばっかりなんだ」

「……これを、ルーティンにするの?」

「毎日同じものにはしないよ? ときどきは、食べたいものを食べる。その切り替えも大事。体は生きているから、飽きが来ると停滞しちゃいがちになるからね? あ。二日に一度、朝ご飯に納豆食べるとお通じいいよ~」

「あ、納豆に卵入れるのは?」

「……それは、週に一度くらいがいいかも。生卵はカロリー高いから」

「あーね。そこは気を付けます」

「それと、食後の飲み物はブラックのホットコーヒーがいいよ。代謝をよくしてくれるから」

「……仕事中のカフェオレは控えた方がいい?」

「カフェイン摂り過ぎと、糖質も考えると……規定体重に戻るまでは我慢してみようか?」

「それは、頑張る!!」



 なので、運動も適度なストレッチを隙間時間に動画を流しながらすることでほぐしていき。


 二週間くらい、そのルーティンを繰り返していったところ……一気にではないが、二キロくらい下がったので成功と言っていいだろう。


 あと、腹八分目が効いたのか、以前よりさらに間食の気力がなくなったのでご飯だけでいいやと思うようにもなったのだった。



「よーし。今日はこれね?」

「……いつものハヤシだけど。えのき入っているからって、脂質多くない?」

「何杯もおかわりしなきゃ大丈夫。それに、炭水化物と糖質は意外に低いんだ。信じてみてよ」

「ほーい」



 と、そこから、一週間後にさらに二キロ近くも落ちたので。一旦やり過ぎになったためか、食事内容は少し普通へと傾くことに。合間にウェディングフォトの広告を見る楽しさもあったのと、万智子の生真面目さが凄かったので効果もばっちり出たかもしれない。


 ひとまず、ダイエットは終わったのだった。

次回はまた明日〜

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