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流行りの婚活したら、旦那の料理が美味しすぎた〜時短レシピに胃袋掴まれた同人作家嫁の日々〜  作者: 櫛田こころ


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第26話 帰省前の飲みの準備?(ポテサラを添えて)

 風邪はなんとか快癒したものの、覚を少ーし煽ってしまったツケが生じたのか。


 その翌日は、万智子はなかなか起き上がれなかった。体のあちこちが筋肉痛によりガタガタなくらい。腰はもちろんのこと、本気の腰痛並みに酷くて身じろぐたびに『ぐぎぎ』と言いたくなるような激痛がはしった。


 なので、どちらが悪いというわけではないものの。覚が今回土下座をすることになった。加減せずに致したこともあるので、そんな体調不良にしたのは彼の行為が激しかった結果だ。



「……申し訳ない。今日休みだから、余裕なかったかも」

「……いや。我慢させてた分。それはこっちも、悪いし」

「お詫びじゃないけど。今日は家事も俺がやるから。……快復祝いに、何かしたいことがあったら言って!」

「……じゃあ。昼飲み」

「……飲みたいの?」

「なんか。ジャンキーなもの、いっぱい食べたい。ある材料で出来るのでなにか」

「りょーかい!」



 あれだけ『運動』したというのに、覚は全然体調不良になっていないのが不思議でたまらないが。労わってくれるのなら、正直にしたいことを告げた。


 ここ最近、特に晩酌もしていない。万智子がドミノの原稿をアシスタントとして手伝う形になったので、夜はしっかり寝るようにしているからだ。風邪を引いていたときは当然飲んでいないが、やわらかいご飯以上のものをしっかり食べたい理由もあって。


 とりあえず、起き上がれるようになるまでは覚のベッドでごろごろすることにした。というか、痛みが引くまでぽけーっとしていたら寝てしまっていたようで……気が付いたら、覚に『起きた?』と声をかけられていたのだ。



「……寝てた?」

「ぐっすり、って感じ。気分どう?」

「ん~~……痛いけど、まだマシ」

「シャワー浴びてきたら? 昼飲み準備、もうちょいかかるから」

「ん。そうする」



 昨夜そのまま寝たので、汗もしっかり掻いたからベタベタで気持ちが悪いのも今気づいた。髪も洗っていると、それなりに時間が経過していたのか。ブローし終わったら、テーブルの上には昼飲みと言った割には豪勢な食事たちが並んでいた。時短で作ったにしても、品数が多い。


 特に目がいったのは……ポテサラ。


 半熟卵にカリカリベーコンが目立つおつまみ系のポテサラが、非常に美味しそうですぐに食べたくなってきた。



「ビール? サワー?」

「どっちでもいいの?」

「ご希望の飲みなんだから、遠慮なく言って」

「……じゃあ、サワー」

「ん。つまみに合うように、今日はレモンにしたよ。生絞りで」

「おお!」



 甘い酒も好きだが、つまみが大事のときは酸っぱいのが好み。


 万智子の好みを熟知している覚だから、用意の方に時間をかけてくれたのだろう。



「「いただきます」」



 グラスを合わせ、まずはひと口。さっぱりしているし、酸味で口の中がきゅっと締まる感覚が堪らない。レモンの生絞りなので、果汁たっぷりの味わいが……と、ポテサラに箸を伸ばして迷わずに口に運んだ。



「ん!? しょっぱい系のポテサラ! マヨネーズ以外に……マスタード??」

「そ。ガーリックチップにオリーブオイルも入れて。地方によっちゃ、甘いポテサラもあるらしいけど、ごろごろ具材が入ったものだと飲みに向くっしょ?」

「いいね! サワーともよく合う!! ……これ、時短で出来るの?」

「ゆで卵を仕込んでいる間に、レンチンとかで芋は蒸かしたし。ベーコンとガーリックチップは香りづけとかしただけ。あとは全部を調味料と混ぜただけかな?」

「美味しい……これだけで、二杯飲めそう」

「それはどうも。ほかのつまみも食べて食べて」

「はーい」



 シーザーサラダ、冷凍ピザとかもあったりしたが。一番箸が進んだのはやはり、ポテサラだった。いくらでも食べていいと覚が言ってくれたのもあって、本当にサワー二杯分で器にあったものをほとんど食べてしまうくらい。


 つまみにポテサラだと胃に溜まるのかと思っていたが、これが意外と小腹以上に腹を満たしてくれたので、ナイスチョイスと言えるつまみだった。


 酒は病み上がりちょっと、ということもあって二杯だけにしたが。ほかのつまみは朝何も食べていなかったので、普通に食べることにした。


 その途中で、覚が口にしたことだったが。



「そろそろ、夏休み近いんだけど。前言ってた俺の実家の話覚えてる?」

「ん? 回転寿司の話だっけ?」

「そーそ。お袋に話したら、いつ帰ってくるのとかうるさかったけど。マチちゃんの風邪のこと伝えたら、ゆっくりでええから~とか言い直してたわ」

「……私のどこにそんな気に入られ要素が」

「俺が惚れた人だからって、とこだと思うけど」

「……おお」



 さらっと言われるのは、まだ気恥しくて簡単には受け止められないが。ひとまず、二回目の落合家の実家に行くことはほぼほぼ決定のようだ。


 それに、少し高いが美味しい回転寿司の方も気になっていたので……アシの仕事もひと段落つく辺りで、帰省の日程も組むことになった。


 だいたい、お盆手前にそれは決定した。彼の父親の墓参りにも行くからだと。

次回はまた明日〜

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