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間話 ジェイ 7




ある日、仕事帰りに一緒になったアダムと家に帰ると、ドアを開けた瞬間


『おかえり〜! ジェイ、お誕生日おめでとう!!』


四人が声を揃えて言う。


「え!誕生日? あ、俺の? あ、うん。 えと、ありがとう?」


びっくりしすぎると訳の分からない行動をするもんなんだと知った。

何が何やら分からない状況で、何故かそんな事を考えていた。


「今夜はお誕生日のお祝いメニューだよ! 仕上げておくから、手と顔を洗ってきて!」


俺たちを井戸にやると、ユアたちは忙しく料理の仕上げを始めたようだ。

ラックは井戸水に冷やしておいた果実水を取って戻っていく。


みんなが席に着くと、重ねられたパンみたいな美味そうなものが俺の前に置かれた。


「私の育った国では、お誕生日にケーキを食べるんだよ。ケーキにろうそくを立てて、吹き消しながら願い事をするの。でもここには細いロウソクがないからなぁ。普通に食べて!」


熱々のパンの上ではたっぷりのバターが溶けてるし、横には小さいポットにハチミツも置いてある。


いい匂い……。ものすごく美味そうだ。

意識しないで声が落ちた。


「すご……」


何だかグッと込み上げるものがある。

何だこれ? 何だこれ??

何だかやばい感じに気合を入れた。

何だよユア。何だよ……。


俺はまた意識しないで声を出していた。


「こういうの、初めて。 ……何で? 二年も前に、ちょっと言っただけの事、憶えててくれたんだ」

「私、そういうの憶えてるの得意なんだ♪ びっくりした? これね、みんなで計画したんだよ!」


ユアは照れたようにエヘヘと笑っている。


可愛いな〜。めちゃくちゃ可愛い!!

すごい好き!もうほんっと、すごい好き!!

ダメだ、もう好きすぎる!!


「ユア」


名前を呼ぶ。目が合う。

何かさっきとは違うやばいテンションだ。



結婚してください!!!!!



心の中で大絶叫!!

だけど声に出した方はもつれてしまって


「けっ、結っこ……。……、……、結っこ、、、けっこ、う、すごい驚いた! みんなありがとう!!」


かんだ挙句、ヘタレな俺はそう続けてしまった。


やめてアシュリー、そんな目で見ないで!

本人よ〜くわかってるから……。


わかってますから!ラックさんそういう空気出さないで!

もう一回チャンスください。次は決めますから!!


若干変な空気になってしまったけど、それから勧められて俺が最初に少しパンケーキを食べたら『乾杯〜♪』とみんなで食事が始まった。

ちゃんとみんなの分のパンケーキもあった。よかった。こんなすごいもの、俺だけじゃ何か食いづらいし。美味いものはみんなで食いたいもんな。


生まれて初めての誕生日のお祝いは、驚きすぎたけどすっごく幸せで、料理もどれも美味かったし最高の日になった。

こういうのサプライズっていうんだって。心臓に悪いよ。


でもサプライズはこれっきりという事になった。みんな知ったなら、もうサプライズにならないもんな。

だけど誕生日にはハンバーグとパンケーキが定番と決まった。ハンバーグは作るのが大変という事だし、パンケーキもふつうに食うには贅沢なものだ。

誕生日に特別感は大事なんだそうだ。




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