実写解禁8話
《》は配信についたコメントです
「こんばんわ―イクトでーす。社会人として自立時期になったので告知通りこれからはアバターではなく。顔出ししていきまーす。」
配信開始と同時に、いつもの低い声が流れる。
ただし、今日の画面にいつものアバターはいない。
《主の顔初だしか》
《は?ちょ、まて、脳バグる》
《声と顔の整合性が取れない》
《ファンタジーの世界から出てきました見たいな顔で草》
《お前そんな筐体だったの????》
「そんな筐体とは」
もっとゴツいのいの想像してた》
《わかる》
《サーサーバー担いでそうな声してるし》
「どういう声ですかそれ」
《黙ってれば王子様》
《喋るといつもの主》
《安心した》
《草》
《顔のクオリティ以外、アバターとあんま変わらんな》
《てか思ったより若い》
「若いですよ。何歳だと思ってたんですか」
《ダイヤルアップ回線を死しみじみ語る若者は存在しないのよ》
《ダイヤルアップ回線をしみじみ語る若者は存在しないのよ》
《テレホーダイの話する若者もいねえよ》
《ADSL開通した時の感動を実体験みたいに語ってたよな》
「実体験ですからね」
《知ってる》
《そこがバグってんだよ》
《見た目だけなら絶対そんな時代通ってない》
「まあ、今世では通ってませんね」
《今世では》
《サラッと言うな》
《顔出ししても転生設定そのままで安心した》
「設定じゃないんですけどねぇ……」
《はいはい》
《主のいつものやつ》
《ところで56kモデムの音やって》
「なんで顔出し初配信でモデムのモノマネしなきゃいけないんですか」
《そういや自分のアバター性癖って言ってたよな》
「はい。性癖ですよ」
《…………》
《…………》
《おい》
《ということは》
《主、自分の顔が性癖に刺さってる???》
「…………まあ、はい」
《草》
《セルフ推し》
《自己完結してて草》




