表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【日本最強の裏方4人組、無能と捨てられた先で『地球ショッピング』を解禁する~善行を積むほど現代兵器も肥料も買い放題。  作者: 月神世一


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/43

EP 7

練馬の狂犬 vs 帝国の武士

夜の荒野に、重厚な駆動音と飛竜の羽音が響き渡る。

ルナミス帝国最強と謳われる近衛騎士団。

五十の飛竜と二十の魔導戦車が、ポポロ村の目前まで迫っていた。

だが、軍勢の先頭を進む騎士団長キュロスは、片手を上げて進軍を止めた。

「……何者だ」

キュロスの鋭い視線の先。

村を覆う透明な防衛フィールドの外側に、たった一人、漆黒の装束を纏った男が立っていたからだ。

「よう来たのう、帝国のお遊戯部隊」

信長は特殊警棒を肩に乗せ、ニヤリと笑った。

「貴様が、我が国を混乱に陥れた異邦人か」

「いかにも。俺は坂上信長。ポポロ村の用心棒じゃ」

キュロスは馬から降り、ゆっくりと信長に歩み寄る。

その体からは、野盗の隊長などとは比較にならない、濃密で禍々しいほどの『闘気』が立ち昇っていた。

「たった一人で我が軍勢を止めようというのか。狂気だな」

「狂気? 笑わせるな。俺の親父の『シゴキ』に比べりゃ、おどれらの軍勢なんぞピクニックじゃ」

信長の言葉に、キュロスの目が細められた。

「……良い目だ。死線を越えた武人の目だな。ならば、敬意を持って斬ろう」

キュロスが腰の大剣を抜いた瞬間。

空気が、爆発した。

『シュバァァァァッ!!』

キュロスが剣を振るったわけではない。

ただ踏み込んだだけで、闘気の圧力が『不可視の斬撃』となって信長に襲いかかったのだ。

「ほう!」

信長は最小限の動きで首を傾ける。

直後、信長の背後あった巨大な岩が、音もなく真っ二つに両断された。

「……避けたか。だが、これはどうだ!」

キュロスが一瞬で距離を詰め、袈裟懸けに大剣を振り下ろす。

重戦車すら一刀両断する、必殺の剣撃。

だが、信長は退かない。

逆に、キュロスの懐へと深く潜り込んだ。

『ガツッ!!』

信長は左腕のセラミックプレートで剣の腹を逸らしながら、右手で特殊警棒を振り上げる。

レンジャー部隊で鍛え上げられたCQC(近接格闘術)。

「ぬぅっ!?」

キュロスは咄嗟に闘気の盾を展開し、警棒の打撃を防いだ。

火花が散り、強烈な衝撃波が周囲の土を吹き飛ばす。

「なるほど、良い反応じゃ。だが、実戦経験が足りんのう!」

信長は警棒を引くと同時に、腰のベルトから何かを毟り取り、キュロスの足元へ放り投げた。

「なっ……!?」

『カァァァァァァァンッ!!!!』

至近距離で炸裂する『スタングレネード』。

通常なら、これで勝負は決まる。

だが、キュロスは違った。

「小賢しいわっ!!」

キュロスは目を焼かれながらも、闘気による『空間把握』で信長の位置を割り出し、猛然と剣を横薙ぎにした。

『ギィィィンッ!!』

信長が間一髪で警棒を盾にするが、その圧倒的な運動エネルギーに吹き飛ばされる。

「……ハッ! さすがは騎士団長サマじゃ。ただのゴロツキとは格が違う!」

信長は空中で身を翻し、軽やかに着地した。

その顔には、狂気じみた笑みが張り付いている。

「ならば、俺も少しだけ『ギア』を上げさせてもらうけぇの」

信長が、背負っていた巨大なコンテナのロックを外した。

ガシャリ、と重い金属音が鳴る。

「……おどれら、地獄の釜の蓋が開いたぞ。後悔しても遅いけぇな」

ファンタジー世界最強の騎士と、現代日本の狂犬。

互角の死闘が、ここからさらに激しさを増していく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ