↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/18

第11話 誘惑

―—ダンジョンゲート前。


「今回でラストにしとくか」


拠点を移して1月ほど。

レベルが100を越えたので、そろそろまた別の場所にと考えていると――


「ちょっといいかしら」


――面識のない女に声を掛けられる。


年のころは20代後半で、露出の多い煽情的な服を身に着けた女だ。

背後には男を4人程引き連れている。


「私はメスティアよ」


メスティアと名乗った女が妖艶に微笑み、その目が怪しく光る。


スキルだな。

おそらく魅惑《チャーム》系の。

どうやらこの女は俺を誘惑するつもりの様だ。


チャームはユニークスキルである。

自身に好意や欲情を盛った相手の感情をかき乱し、相手をコントロールする搦め手の。


……この女がこんな格好をしているのは、スキルを掛けやすくするためって所か。


俺には全く意味はないが。


「スキルは通じないぞ」


「!?」


この手のスキルはバレにくいが、分かる人間に分かる物だ。

メスティアが俺の指摘に顔をこわばらせる。


チャーム系は俺からしたらゴミスキルだ。


相手からの感情ありきで、興味を持たれなかった場合完全に空振りする。

また、魔力差がある程度ないとその効果も極めて薄い。

そのため、魔力が低い前衛かつ――単独行動している俺の事を前衛だと思ったんだろうな――レベルも自身より低くないとほとんど効果がないと言って良いスキルとなっている。


しかも結構簡単に解除されるし。

相手が本気で嫌がる事なんかをさせようとしたら、完璧に決まってても効果は消える程度だ。


唯一褒める点があるとすれば、超が着く程希少な精神系スキルって所ぐらいだな。


「うせろ」


いきなり精神干渉するスキルを使ってきた相手に礼儀など不要。

ぶん殴ってやろうかとも思ったが、周囲に人の目があるので止めておいた。


周囲の奴らはスキルに気づいていないだろうから、俺がいきなり女を殴ったようにしか見えないはず。

そうなると、治安維持隊に通報されかねない。

面倒事に関わってるほど俺も暇じゃないので、今回は見逃してやる。


怒りの形相で睨みつける女を無視して、俺はゲートを潜ってダンジョンへ。


そういや、なんであの女は俺に声を掛けたんだろうな?

単独で落としやすそうだと思われたのか?


まあどうでもいいか。

もう関わる事もないだろうし。

俺は今回を最後に。次のダンジョンへ移動するからな。


とか思ってたら――


「あらあら、偶然ねぇ」


―—ダンジョンの中でメスティアと言う女と出くわしてしまう。


偶然か?

メルゴの時はそうだったが、女の反応を見るにどうもそうじゃない様に思える。

何らかの方法で俺の位置を特定したって所か。


もしそうならこの女の狙いは……


「やる気か?なら相手になってやる。かかってこい」


当然、俺に対する危害だ。

そうでなけりゃ、人目の無いダンジョンで接触して来る理由などないからな。


そして俺は売られた喧嘩は喜んで買うタイプである。


「ふふふ、勘が良いのねぇ」


俺の言葉にメスティアが一瞬驚いたような顔になるが、直ぐにニヤケ面へと変わる。

そして腰につけていた鞭を手に取り、それを両手で強く引っ張る形で構えた。

背後の4人の男達も。


さて、どれ程の腕前か見せて貰うとしようか。

わざわざ追いかけて来てまで喧嘩を吹っ掛けてきたんだ。

がっかりさせてくれるなよ。



拙作をお読みいただきありがとうございます。


『面白い。悪くない』と思われましたら、是非ともブックマークと評価の方をよろしくお願いします。


評価は少し下にスクロールした先にある星マークからになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。