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 宇宙スキーム         シンポジウムの異星人たち  作者: K レイ


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第5章 口ばかりの最強戦士

 しばらく皆でデルデー人と我々の敵の共通点を探していた時ケンが気づいた。

 

 「そういえばスタンリー教授はどうした?」

 

 皆んなに尋ねた。翔にトイレを見てくるように頼んだ。

 

 「皆んなが非難する時に怖くて一緒に逃げたんじゃないですか?」

 

 そうタケは答えた。志保が言った。

 

 「ウンコ?」

 

 するとケンが注意した。

 

 「女の子がそういう言葉使っちゃだめだ。」

 

 「あ、私女だっけ? あはは、ウケるー。やだーもう。すいません。」

 

 ケンにはしおらしく性格の良い女性だった。

 タケが答えた。

 

 「今ウンコしに行ってるのはウンコデルデーだろ、スタンリーさんは便秘じゃないか?」


 「あのう、私ナナはここにいますよ。」

 

 リュウが答えた。

 

 「えっ? スタンリー教授いなくなった? 2人ともトイレで格闘中か?」


 ナナが答えた。

 

 「よし、皆で見に行こうー。っておいっ!」

 

 ナナが目の前にいるのに、誰も気づかない。ナナが翔やタケと仲良くなろうと必死に声を上げた。彼らはナナに興味が無いので、志保もイケメン以外は興味無いので、ナナがシンポジウムのパンフレットを丸めてブサイクなツラで大声を出した。

 

 「ほれ。おーい、みなさん。ナナはここにいますよ。ほれ、ナナここ。」

 

 自分の存在感を猛アピールした。でも誰も聞いていなかった。皆んなにはナナはどうでも良くて、スタンリー教授を心配していた。誰も見ていない間に、突然いなくなった事がケンには引っかかった。そうしている間、座席に隠れていた宇宙人否定派のアレックスが見つかり、突然透明物体に持ち上げられ、喚き叫んでいたら我々の前でアレックスの体が影だけにされた。

 

 「今明らかに持ち上げたよね? 見えない体が存在してるからこれは透明人間だ。次元空間が違う時は体が存在しない。」

 

 「影ってさっきのゲジゲジの時と同一犯か?」

 

 そうリュウが言うと、相手の姿は全然見えなかったので志保が飲んでいたコーラをその透明な物体が居そうな場所に向けてかけた。それが命中したみたいで、コーラが動き出した。それを見たタケが蹴りを浴びせた。リュウはこれまで沢山の悪人を見てきたが、悪意を感じなかったので攻撃をしなかった。翔が消火器持ってやって来た。その怪しい物体に消火器を浴びせ、最後に消火器でぶん殴った。リュウが言った。


 「待て、一旦攻撃止めよう。」

 

 ダメージが有るのか、無いのか、今度は方向変えて志保の方へやって来た。志保が言った。

 

 「やだーっ! 気色悪いー。志保キック! あはは、成敗するぞ! コノヤロー。」

 

 志保も蹴りとか格闘技をリュウから教わっていた。スーパーで買った物をぶつけて、長ネギで叩いたが何か動きが可愛いくて止めた。その時ケンが志保を引き離し、今度はケンが志保の前に立ち、志保に来る攻撃を宇宙スキーム技バリヤで受け止めた。


 ケンにも悪には思えなかったが、アレックスが影にされたので恐怖はあった。透明な相手を宇宙スキームを使い空中へ持ち上げ金縛りにして、指を鳴らしてそいつを爆発させた。これはケンの得意技だ。ケンの技は相手に骨があれば骨を折り、骨が無ければ爆発させる技。戦う時は赤い光線、病気や怪我を治すときは違う色の光線を使い分けた。あらゆる場所から光が出せる。

 

 「これはアンドロメダ星人なのか? 凄いパワーだが、弱くて悪意を感じない。」

 

 そうケンは呟いた。その爆発でバラバラになった。消火器吹きかけて色の付いたわかる皮膚がガラスの結晶の様な肉片をナナが異次元へ送ったのでいなくなった。

 

 志保が納豆を出してきて、この野郎! としょうゆとからしを箸で混ぜながら怒っていた。

 

 「かけてやるー。」

 

 等と怒っていたのでみんなで宥めた。もういなくなったので自分でモグモグ食べていた。

 

 志保はミニスカートが似合うのだが、中身はおっさんでした。スタイル抜群でめちゃ綺麗なのだが、喧嘩っ早く逃げようとせず、血の気が多くて色気も無く困った娘なのだ。


 これで気持ちの悪い透明物体を退治出来てとりあえず全員喜んでいた。ケンが影にされたアレックスを元通りの姿にした。これで宇宙人否定派論者も形無しだ。その時ナナの首を後ろから締める手が出て来た。姿本体が無く手だけが首を絞めている。全員が驚いた。

 

 「気をつけろ! 透明なのまだいるぞっ。」

 

 リュウが言った。

 

 「今度は物体が無い。手以外の体は違う世界だ。」

 

 こちらのレベルはさっきより上だとケンがナナ以外の全員をバリヤで防御した。


 このバリヤは透明で外からの相手の攻撃を防ぎ、内側からは相手に攻撃することが出来る変形自在で優れモノだ。志保は持っていたスーパーで買ったトマトと卵をナナが首を絞められている手では無く、ナナの不細工な顔面めがけてぶん投げた。

 

 「鬼はー外ーか。ペッ。おい、ブサイクもう来んなよ。いい加減イケメン来いや。」

 

 するとリュウが言った。

 

 「おい志保、ーかって、ミニスカ履いて全然色気が無い。まるで中身は酔ってからむおっさんみたいだぞ、心優しい女性になれ。切れてどうすんの。」

 

 「あはは、ウケるー。」

 

 ナナが言った。

 

 「ちょ、ちょっと待て。そこのエロさ抜群のムチムチバディ、おまえアホか、止めろっ。全部私に命中してるわい。わざとだろ。投げるな。それにケン、私にもバリヤかけてください。」

 

 タケが言った。

 

 「はい、今のセクハラでコンプラ的アウト。今の日本は言葉に気をつけないと駄目だ。訴えたら逮捕されるぞ。お前なんかにバリヤは百年早い。おい何だ? ウンコデルデーって? 一気に嫌になったわ。マジ無理。キモ。帰れボケ。クソ自慢星人はお利口にトイレ行っとけ、このタコが。」

 

 すると志保も言った。

 

 「おい、ビチクソマン、ウンコしたらきちんとケツ拭けよ。手も洗え。あはは。」

 

 ナナは抵抗した。

 

 「おいアホ、お前達の言葉の方がもっと酷い、アウトだろ、いじめやがって、このオタンコナス。」

 

 ナナは勉強不足で昭和の言葉しか知らなかった。言葉で志保やタケには敵う筈がない。しかし志保は女の魅力まるでゼロだ。


 ナナは涙目だった。ナナはどうしてちっとも支持が集まらないのか? 顔は悪いが決してウンコ以外の悪い事は言ってないと思うんだけど。名前も伝言ゲームの様に変わっていく。ケンがフォローに入った。

 

 「志保とタケ聞いてくれ、確かにこの人の顔は悪いが悪人じゃないよ。悪いのは後ろから首絞めている手だ。ほら、見えるだろ?」

 

 するとナナが言った。

 

 「早くこの手を何とかしてください。苦しい。」

 

 ナナが結構慌てた様な声で助けを求めたが、志保はまるで聞いていなかった。

 

 「あはははは、やだもーケンたら。」

 

 そう言ってケンの肩を叩いた。

 

 「クソたらしのツラがあまりにも酷過ぎて悪人と間違えちゃったわ。ウケるー。」

 

 「ちょっと、失礼ですっ。私はナナです。話聞いてなかったですか? 私はあなた方を助けに来た戦闘員です。」

 

 何故か嫌われるデルデーナナに志保が言った。


 「オマエはいちいちウンコ出るでと報告せずにトイレ行けや。品が無くて人望が無いのよ、諦めろ。このケンを見てごらんよ。ケンなんかジンボーが厚いしチンポまで厚いのよ。」


 ケンが志保に尋ねた。


 「おいっ志保、ちょっと待て、意味分からんわ。それ褒めてるのか? 俺は志保に見せた事なんか無いけど。人が勘違いするような事言うなよ。」

 

 リュウも志保に言った。


 「志保、お前は女なんだから、そんな下品な事は言っちゃだめだ。お前も品が無い。」


 「あ、ごめん。そう言えばあたし女だったわね、直ぐ忘れる。あはは、ウケるー。」


 続けて志保が聞いた。

 

 「ねえ、このトイレ星人今首絞められて苦しいの? 可哀そうだよ、苦しい時は笑わせてあげようよ。はいリラックスして。足の裏くすぐっちゃお。こちょこちょ…っと。」

 

 「ぎゃっはっはっ。やめちくれーひーっひっひ。」

 

 ナナは完全に遊ばれていた。志保に反省という言葉は無かった。


 「とりあえず、ナナを締める謎の手を外さないと苦しそうだ。みんな手を貸してくれ。」

 

 ケンがそう言って絡みつく手を念力で剝がそうとするが取れない。

 リュウも皆に言った。

 

 「みんな、このデルデーさんにもっと優しくなれ。言い過ぎだ。こいつはこれまで顔で苦労して来たんだ。信用はおけないがもういじめるな。あと志保、お願いだから優しい女になれ。女らしくなるんだ、とりあえずお前の好みじゃなくてももういじめるな。」

 

 この手はとんでもない力だった。首を絞める力はケンの宇宙スキームでも止められない。只者じゃない。ナナは顔が悪いだけだ。なのに、それで散々な目に。首を絞められている時に、くすぐられて誰も助けようとしないなんて。皆んなからからかわれて首絞められて苦しい最中、トマトやタマゴ等までぶつけられ、運命だとしても残酷で哀れでかわいそうだとケンは思った。

 

 その時ナナはその首を絞める手から離れることが出来た。助けたのは先程までいなかったスタンリー教授だった。

 

 「おうベイべ、お前達、この状況で何て緊張感が無いんだ! わしは便秘じゃないわっ!」

 

 スタンリー教授が怒った。手が離れるとすかさず、リュウがニールキックで手のある方へぶちかました。そしたらタケと翔も加勢して手をボコボコにした。

 

 「とどめだー。」

 

 そう言って志保が持っていたホットスパイス液を手にかけまくった。そしたら痛かったのか、手がゆっくりナナの体から離れ、全ての姿を現した。その手はなんとカレックだった。

 

 「これが宇宙最強のカレックか? なんか想像と違う。大きな胴の無い猫みたいな不思議ちゃんだ。」

 

 カレックはプルナの国王が6次元の檻に収監した筈だが。誰かが檻から出して今ここにいる。そうケンは思った。ただ目の前のカレックは壊れたロボットの様に、ケンを見てもわからないのか、無表情だった。スタンリー教授が言った。

 

 「おいベイべ、ここにカレックがいるという事は連れ出した犯人もここにいるかも知れない。ウンコマンがさっき話していたアンドロメダ星人もいるかもじゃ。用心しろ。」

 

 ケンが聞いた。

 

 「スタンリー教授、あなたは何者ですか? 本物のスタンリーさんは去年イギリスで死んだ筈。日本語も話せなかったと言っていた。」

 

 ケンはスタンリー教授を疑い出した。

 

 「ベイべ、わかった。全てを話そう。私は変身が出来ないので、病気で死にかけの英国人に乗り移った。死んだ後土葬されました。その後体をお借りしましたけど、ゾンビとは違います。今魂は私が入って体の病気も治し同じ名前で生きていますが別人です。前人は亡くなられています。日本に移り住んだので近親者はその事を知りません。理由は私もアンドロメダの悪人を探しているので人間に成りすます必要があったんです。」

 

 「あなたはアンドロメダの異星人では無いと?」

 

 「ベイべ、その通り。私はアンドロメダの中にある惑星の住人だった。でも星ごとそいつに消された。その瞬間ワープトンネル抜けて今は地球人としてずっと生活しています。私もあなた方と同じ犯人を捜している。」

 

 その時突然外から凄まじい悲鳴が聞こえた。尋常でない騒がしさがあちこちから大きな悲鳴となって届いた。びっくりしたリュウが直ぐに外の状況を確認しに行った。


 そしたら窓の外には地球そっくりのでかい星が空一面を覆うように突然出現した。我々の地球に間も無く衝突するんじゃないかとこの世の終わりを周りの皆んなが叫んで大パニックになっていた。リュウがその事をケンに伝えるとスタンリー教授が答えた。

 

 「ベイべ、それはさっきケンが話した星型UFOだ。ただプルナ星じゃ無い。色だけど地球よりも青が深くないか? ディープブルーだとしたらそれはゲイリーパークだ。」

 

 リュウが答えた。

 

 「確かに色は地球より深青だ。あなたが直接行って確かめたら良いよ。」

 

 スタンリー教授が瞬間移動して確かめに行った。数秒で戻って答えた。

 

 「やはり今地球に訪れているのはゲイリーパークだったよ。」

 

 ケンが聞いた。

 

 「それは味方ですか? もし、ゲイリーパークだとどうなる? 危険なのか? もうこれ以上地球を破壊されては迷惑だ。」

 

 「安心しろ。ゲイリーパークはアンドロメダの悪人を捕まえたいだけ。危害は加えないだろう。アンドロメダの悪人は地球を欲しがっている。傷つけてしまうと星の価値が下がるから人間以外は傷つけないと思うよ。奴らの狙いは人間だけを消す筈だ。」

 

 「それと、あとカレック。一度星を消した罰をゲイリーパークとアンドロメダの悪人の両方から受けるだろう。」

 


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