タイトルに特に意味はない
なんだか今日は、太陽の光が心地よく感じる。そして、窓の外からご近所のおば様たちの声が聞こえてくる。
「昨日のあのドラマ見た?」
「見てないわよ~。旦那が見たい番組あるからって揉めたわよ。」
「あらま~。最終回くらい譲ってあげてもいいのに・・」
「ほんとよね~。」
どうやら旦那の立場っていうのは、どの世代にも居場所がないみたいだ。まだまだ先の事なんだろうが、なんだか可哀想に思えてくる。
昨日、家に帰ってから彼女の事をずっと考えていた。名前で呼ばれたのは気のせいだったんだろうか?いやでも・・・・・もしかしたら・・しかし、悪い癖でつい消去法で考えてしまう。
しばらく考えてみたが、答えが出るわけもなく寝ることにした。。。
その夜、夢を見た。はっきりと覚えていないけど、カレンと彼女が何やら揉めていて、それを止めに入ったが火に油を注いで大炎上を起こしてしまった。
あの夢が正夢にならないことを願うばかりだ。学校までまだ時間があるため、昨日出来なかった家事をやることにした。
布団から起き上がって、リビングに向かうと固定電話が光っている。近づいてみると、留守番電話が一件入っていた。
旅行中の母親からだ。「もしし~、もしかして寝てる~?are,you,ok?来週には帰るから待っててね♡寂しくなったら健二の布団の下に隠してあるエr・・・・」思わず受話器を切った。
なんで途中英語入れたんだよ・・しかもなんで俺の秘蔵コレクションの場所知ってんだよ。こええええ。
お年頃の男子の豆腐メンタル考えろよ。犬のフンを踏んだだけでも一週間は凹むんだぞ!ましてやエロ本なんか親に見つかったとなったら一生傷を負うんだぞ!まったく。。。
気を取り直して掃除から始める事にした。そして洗濯物を干し終わった頃、携帯を見ると時刻はAM8:00。
何かに夢中になっていると時間が経つのがとても早く感じる。学校に行く支度をして家を出た。
学校に着くと門のところにアーチ状の物が置いてあり、そこには、懐蓮花祭と大きく書かれていた。そして、その奥に続くように屋台が並んでいた。
各クラスの生徒たちが忙しそうに準備をしている中、グランドでペットボトルロケットが打ち上がってたりシャボン玉のようなものが飛んでいる。
文化祭は、クラスだけではなく部活動も参加しているため、毎年大いに盛り上がっている。それに文化祭前日となると文化祭当日じゃないかと錯覚してしまうくらい雰囲気がいい。
教室に向かうと扉の前に看板があったり、外壁に宣伝用のポスターが貼ってある。教室の外からも聞こえるくらい中が騒がしい。
教室に入ってみると、普段通っている教室とは思えないほど激変していた。机などはどこかに移動されていて、その代わりに丸テーブルがいくつか置いてある。そして、教室の一部分がカーテンで仕切られていて、覗いてみるとコンロなど調理器具が用意されていた。
すると友人のたけしが俺を見つけるなり近寄ってきた。
「なぁ、今回のこの文化祭での目的は何だと思う?」
「目的!?お前の事だから女子のコスプレ姿を写真に収めるとかじゃねぇの?」
「ふふふ、甘いな健二よ。俺の目的はただ一つ!この文化祭で彼女を作る!」
「お前、、そんなことしたらどうなるかわかっているのか?クラスの非リア充たちに噛み殺されるぞ?」
「あぁ、わかっているさ。その風習を作った張本人だからな!だがもう耐えられんだよ!」
「お前やめとけって、前回彼女を作った小池がどうなったか知ってるだろ?」
「あぁ・・・即決で死刑だったな。その刑は、クラスのど真ん中で裸でデッサンモデルの真似をやらされてたな。」
「そのあと二時間、クラスの女子たちからドン引きされ続けたぞ。」
「ふふふ、俺は行く!!今までありがとよ!」
親指を突き立てて走ってどこかに行ってしまった。無駄にかっこよく見えたが、その後クラスの男どもから裏切者と指名手配されて泣きながらクラスに戻ってきた。
そして、昨日買い出ししておいた食材を近くの冷蔵庫に入れて仕事終了。特にやる事もなかったため、カレンがいる隣のクラスの様子を見に行った。
覗いてみると、電気がついてなく仕方なく中に入ってみることにした。中に入ると所々に明かりが置いてあって道のようになっている。
少し進んだところに段ボールで作られた井戸があって近づいてみると、着物姿のカレンが「うらめしやぁぁ!」と出てきた。
しかし、近づく前に心構えができていたため微動だにしなかった・・・そのあまりの無反応ぶりに困った様子のカレン。
「なにしてんだ?」と声をかけたが黙って井戸の中へとお帰りになった。どうやら、リハーサル中で人を脅かす練習をしているようだ。
ここは何も見なかったことにしよう。そう心に誓って、自分の教室に戻ることにした。
再び教室に戻ると明らかに人が少なくなっている。どうやら、準備はもうすでに終わっていて終わった人たちは帰ったみたいだ。
俺も帰ろうとカバンを取って教室を出た。廊下を歩いていたら佐江川千夏とすれ違って軽く会釈をする。
「もうおかえりになるのですか?」
「うん、もう準備も終わったみたいだしやること無さそうだから帰るよ。」
「そう・・ですか・・」
そう言った彼女はなんだか寂しそうに教室に入っていった。帰ったらまだ残っている家事を思い出して急いで家に帰った。いよいよ、明日は文化祭。




